名前 | カタリ |
登場 | キングダム |
所属 | メラ族 |
一族 | 妹:キタリ |
コメント | 強くて優しいメラ族長 |
カタリは漫画キングダムに登場する架空の人物であり、メラ族長という設定になっています。
片言ではありますが、平地の言葉も理解しており、知的な部分も垣間見られました。
妹のキタリが「山界でもカタリとやり合えるのは楊端和とバジオウくらいだ」と述べるシーンがあり、山の民の中でもかなりの実力者でもあるのでしょう。
この言葉を信じるのであれば、カタリはタジフやシュンメン、フィゴ王ダントよりも強い事になるのでしょう。
カタリは強いだけではなく、壁に対し気遣いを見せるなど優しい性格も見せています。
カタリは「強くて優しい太陽」だとメラ族の兵士に言われますが、その言葉に恥じない様な人物だったと言えます。
橑陽の戦いでは犬戎三兄弟のブネンの首を取りに行きますが、ブネンに策により最後を迎えています。
カタリは登場シーンは少ないですが、その死に衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。
キングダム52巻563話「族長カタリ」の最後でカタリはブネンに刺され、564話「落日」で死亡しました。
尚、カタリは常に仮面を被っていますが、仮面の下の素顔は明かされず終わっています。
ただし、キングダム公式ガイドブック戦国七雄人物録では「仮面外さぬも」イケメン度90と書かれています。
カタリと壁
壁の失態
キングダムの鄴攻めで橑陽の戦いが勃発しており、ここがメラ族長のカタリの初登場シーンとなります。
秦の壁の軍が趙の舜水樹の策もあり、兵粮の半分が焼かれてしまいました。
楊端和は壁を励ましますが、この場にはカタリと妹のキタリもいたわけです。
兵糧が少なくなりカタリは「楊端和。橑陽の戦い方 根本から考えなおさねば 間違いなく我らは大敗全滅するぞ」と伝えました。
橑陽の戦いは八日目に突入しますが、メラ族のカタリは兵糧を壁の軍に送り続けています。
メラ族は壁率いる秦軍の半分の食糧で済ませており、キタリが激昂する場面もありました。
この後に軍議が開かれますが、山の民からは壁への非難が集まったわけです。
しかし、族長たちをカタリは諫め「平地の者を斬るのは禁じられているぞ」と語りラギ族長を止めたりもしました。
カタリは「死王の禁だぞ」とまで述べています。
カタリは冷静さを欠くことなく、壁に接しました。
カタリの気遣い
楊端和は軍を三つに分けて、犬戎三兄弟のゴバ、ブネン、トアクを討つ作戦に出ました。
最初に楊端和は自らの本隊、フィゴ王ダント、メラ族のカタリを大将とする三軍を考案しました。
しかし、壁が汚名挽回のチャンスを求めると、カタリに代わり壁を大将とする事を認めたわけです。
これによりカタリは将から降ろされますが、決して壁や楊端和を恨む様な事はしませんでした。
壁と会うと「改めてメラ族 族長カタリ」と名乗り、キタリと共に挨拶をしています。
さらに、「メラ族含め十二の族の計五千 楊端和の指示通り皆あなたの元で戦う事を約束する」と告げました。
山の民からは「ヘキショウグン」コールが沸き起こります。
壁は驚きますがカタリは「あなた方は少々我らを誤解している」と述べると「我々山の民はあなた方が思っている以上に文明が先を行く隣人の事が好きなのだ」と教えました。
それ故に山界から出て戦っていると告げました。
失敗により委縮していた壁はカタリの言葉で勇気を取り戻したと言えるでしょう。
カタリがよく気遣いが出来る事も分かる場面でもあります。
壁はカタリに出陣の言葉を聞くと「ルーディン」だと答えました。
壁は山の民の言葉である「ルーディン」で開戦を告げる事になります。
尚、カタリが励ました壁が最終的に犬戎王ロゾを討ち大功を挙げる事になります。
カタリは壁が不器用ながらも、純粋で頼りになる人だと見込んでいたのかも知れません。
カタリの出陣
壁は秦軍を前線に配置し、犬戎との決戦に挑みました。
敵の大将はブネンと決まりました。
犬戎軍は兵を倍増し討ちに来ており、カタリは「たの大軍の攻撃には貴殿の軍は耐えられない。我らが前線に出る故 貴殿らは一度退がられよ」と進言しています。
しかし、壁は楊端和との約束を思い出し、自らの軍を前進させました。
秦軍と犬戎の軍が交戦しますが、壁は情勢を見てカタリに出陣の準備を願いました。
カタリは「敵将ブネンはそう単純な男ではない」と述べると「右に前進し突撃体制を取る。歩兵戦が苦戦すれば右から援軍に入る」と続けています。
さらに「隙があればブネンの首を取りに行く」とまで述べました。
カタリはメラ族の騎兵と共に出陣する事になります。
カタリが軍を中央に移動
壁の軍は中央からブネンの軍を押しまくり、ブネンの本陣が見える位置まで辿り着きました。
ブネンは精鋭を出陣させた事で壁率いる秦軍は苦しくなりますが、ここで右にいたメラ族のカタリが中央に来たわけです。
ここでメラ族は奮戦しキタリの直下兵団は犬戎精鋭をも圧倒しました。
しかし、ブネンは乱戦の中に大量に弓を射て、キタリが負傷するなど苦しくなっていきます。
犬戎たちの乱戦に集中する中で、カタリはブネンの首を狙いました。
カタリの最後
ここでブネンは配下のジリを出陣させますが、キタリは「カタリの刃とまともにやり合えるのは 山界でも端和とバジオウくらいだ」と楽観視していました。
当然の如くカタリはジリを一撃で刺しますが、ジリはカタリに抱きつく格好となり犬戎が二人でカタリを抑え込んでいます。
ここでブネンが自ら剣を取りカタリを刺したわけです。
カタリは馬から落馬したかと思うと、ブネンの一撃で最後を迎えたわけです。
キタリはカタリの死を目の当たりにし激昂しますが、メラ族の多くの兵士が消沈しました。
壁はキタリを止めに行くように述べますが、メラ族の大半は肩を落とし戦死を喪失してしまいます。
キングダムでは解説が入っており「メラ族の中に報復の怒りよりも失意が勝ってしまった」と語っています。
メラ族の兵士は「カタリは強くて優しい太陽だった」と告げました。
壁はキタリを助けると「コーディン」と叫び撤退しています。
カタリの死が如何に大きなものだったのか分かる話でもあります。
尚、ブネンは橑陽の戦いの最終決戦によりキタリが討ち取りカタリの仇を取りました。
犬戎王ロゾもカタリが目を掛けた壁が討ち取る事になります。