ジリは漫画キングダムに登場する人物です。
犬戎三兄弟の次兄であるブネンの部下であり、ジリ兵団を率いる精鋭部隊でもあります。
ジリの最大の功績は自らはメラ族のカタリに刺されますが、抱き着き討ち取るのに大きく貢献したことでしょう。
ブネンの戦法を忠実に行うのがジリであり、主君の為に命を捧げました。
ただし、ジリが何故、冷徹がブネンに対して忠義を尽くし、命を投げ捨てたのかは不明です。
趙の舜水樹の言葉に従えば、ジリは犬戎王ロゾらに家族を人質に取られており、命を投げ出した事になるのでしょう。
ジリ兵団の登場
橑陽の戦いで壁は汚名挽回の為に積極的に前に出て、犬戎三兄弟の次兄であるブネンの付近まで辿り着きました。
この時に壁は疲労困憊状態でしたが、目の前に現れたのが犬戎のジリです。
壁は最強兵を本陣の付近に配置するとは思ってはおらず、前進を続けましたが、嘲笑うかの様にジリが登場したと言えるでしょう。
ジリは「一人で十人を凌駕する この”ジリ兵団”が守りの為に存在するわけがあろうか」と答えました。
気が付いた人もいると思いますが、ジリは異民族にしては珍しく、平地の言葉が片言ではありますが、喋れるわけです。
壁を見下す様にジリは「我々の役目は ここまでのザコ共を相手に必死に突破し 疲れ切ったお前たちを圧倒的力の差で 楽々と一人残らず 処刑する事だ」と告げました。
ジリはブネンが犬戎一の恐将と呼ばれている事も伝えています。
犬戎の兵は秦の将軍である壁だと気付きますが、ジリは「ブネン様は奴の首になど興味はない」と述べ「他と見分けがつかぬほど細切れにしてやれ」と告げました。
壁は絶体絶命のピンチになりますが、兵士達が必死に壁を守り、さらに、山の民のメラ族のカタリとキタリが到着し応戦しました。
後の展開を考えると、ジリは自分の直下部隊であるジリ兵団に攻撃命令を出し、自らのブネンの所に戻ったのでしょう。
ジリの最後
ブネンはゲニを呼ぶと、乱戦になっている戦場に弓を放ちました。
ブネンの容赦ない戦いにキタリが負傷し、これを見ていたジリは「自分達がとどめを刺しに」と出陣を求めますが、ブネンは却下し、さらなる弓矢の準備をさせています。
乱戦が続き壁がキタリを助ける場面もありましたが、メラ族長のカタリは横やりを入れブネンの本陣を急襲しました。
カタリは圧倒的な強さを見せますが、ジリが「私が」と伝えるとブネンは「分かっているな」と答えています。
ジリの出陣を見た壁は「犬戎の指揮官 恐ろしく手強い」と告げました。
しかし、カタリの強さは山界の中でも楊端和やバジオウに匹敵するほどであり、ジリの腹部を一撃で突き勝負はついたかに思われました。
ジリも口から血を吐きますが、次の瞬間にカタリに抱き着き動きを止めたわけです。
さらに、犬戎の兵たちもカタリに抱き着き、ブネンが犬戎の兵たちごとカタリを突き刺し討ち取っています。
カタリは落馬し最後を迎えますが、当然ながらジリも最後を迎えたのでしょう。
ただし、キングダム公式ガイドブック戦国七雄人物録を見ると「カタリ共々主であるブネンに貫かれた」と書かれているだけであり、本当に亡くなったのかは分からない部分もあります。