イスラム

グアダレーテ河畔の戦いはイスラムのイベリア半島進出を決定づけた

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宮下悠史

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グアダレーテ河畔の戦い西暦711年
勢力西ゴート王国ウマイヤ朝
兵力3300012000
損害軍が壊滅3000?
勝敗

グアダレーテ河畔の戦いは、西暦711年に起きた西ゴート王国とウマイヤ朝の戦いとなります。

中東のダマスクスを本拠地にするウマイヤ朝が、欧州のイベリア半島に進出した戦いでもあります。

西ゴート王国ではロデリックとアギラ2世の不和もあり、ウマイヤ朝の軍を前にしても団結出来ませんでした。

纏まった軍事行動を取れなかった西ゴート王国の軍は大敗北を喫し、結局は西ゴート王国は滅亡する事になります。

尚、キリスト教の勢力がイスラムの勢力を駆逐した戦いをレコンキスタと呼んだりしますが、一般的には722年から始まったされています。

グアダレーテ河畔の戦いがイスラムのイベリア半島統治の始まりでもあり、グアダレーテ河畔の戦いがレコンキスタを引き起こしたとも言えるでしょう。

西ゴート王国の内紛とターリクの侵攻

グアダレーテ河畔の戦いの開戦前の状況を確認しておきます。

当時の西ゴート王国の王はロデリックという人物でした。

彼はクーデターに近い形で即位したとされ、必ずしも広い支持を得ていたわけではありませんでした。

先王の子であるアギラ2世はこれに反発し、国内は二派に分かれていました。

グアダレーテ河畔の戦いの前に、既に西ゴート王国は二つに分裂していたと言えるでしょう。

一方、北アフリカ沿岸にはウマイヤ朝の勢力があり、西ゴート王国内部の対立状況を把握すると、イベリア半島へ向けて軍を進めました。

ウマイヤ朝のムーサ配下の将軍ターリクはジブラルタル海峡を渡ってイベリア半島に上陸しました。

ターリクはベルベル人であったと伝えられています。

ターリク率いる軍は上陸後、退路を断つために船を焼いたという伝承があります。

グアダレーテ河畔の戦いを前に当然ながら、ウマイヤ朝の軍は士気が高かったと言えるでしょう。

ウマイヤ朝軍が侵入した頃、ロデリックは北方で反乱鎮圧を行っていましたが、侵攻を受けて軍を引き返し、アギラ2世に共闘を呼びかけました。

こうして西ゴート王国は外敵であるウマイヤ朝に対抗するため、一時的に協力することになりました。

ウマイヤ朝の北アフリカ総督ムーサはターリクに援軍を送りましたが、兵力規模では西ゴート王国側が優勢であったとされています。

こうして、ウマイヤ朝軍と西ゴート王国軍の間で、グアダレーテ河畔の戦いが発生しました。

グアダレーテ河畔の戦いと西ゴート王国の崩壊

西ゴート王国は兵力で優勢だったとされ、ロデリック王はウマイヤ朝軍に対して総攻撃を命じました。

しかし、ロデリックが突撃した際、両翼の部隊は命令に従わず、王を支援しなかったと伝えられています。

その結果、西ゴート王国軍はウマイヤ朝という外敵を前にしながら内部の対立が表面化した形となりました。

また、一部の史料では、西ゴート王国内に最初からターリク側と通じていた者がいた可能性も指摘されています。

ウマイヤ朝のターリクは孤立したロデリックを包囲し、西ゴート王国軍に大きな損害を与えました。

さらに、ロデリックを支援しなかった西ゴート王国側の部隊も敗北し、軍全体が壊滅的な打撃を受けたとされています。

その後、ターリクは軍を北上させ、コルドバを陥落させ、続いて西ゴート王国の首都トレドを占領しました。

ウマイヤ朝の北アフリカ総督であるムーサも軍を率いてイベリア半島に上陸し、セビージャへ進軍しました。

セビージャにはグアダレーテ河畔の戦いの敗残兵や、各地から避難してきた住民が多く集まっていました。

住民たちは城壁を頼りに抵抗しましたが、食料が尽きたため、最終的にムーサに降伏を申し出たとされています。

グアダレーテ河畔の戦いは共通の敵はいましたが、ロデリックとアギラ2世は団結する事が出来ず、西ゴート王国の軍は敗れたと言えます。

世界史を見ると共通の敵が現れれば敵同士であっても、団結する場面をよく見ますが、グアダレーテ河畔の戦いは必ずしも団結するわけではないという例になるのでしょう。

西ゴート王国は滅亡し、アストゥリアス王国がウマイヤ朝に対し反撃の機会を伺う事になり、これがレコンキスタの始まりです。

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