
| 名前 | 玄峰(げんぽう) |
| 登場 | キングダム |
| 主君 | 廉頗 |
| コメント | 口が悪い爺さん |
玄峰は漫画キングダムに登場するキャラであり、廉頗の配下として登場しており、廉頗四天王の一人でもあります。
廉頗四天王の中には輪虎、姜燕、介子坊がいましたが、四天王からは「玄峰様」とも呼ばれており、慕われている事も分かります。
しかし、玄峰は性格に難があるのか部下達には、嫌みを言ったり馬鹿にした様な発言もあります。
玄峰は軍略を得意とし、秦軍に大きな打撃を与えますが、桓騎の伝令係に変装する策により討ち取られました。
尚、玄峰は軍略家としては実力を見せますが、老人であり漫画キングダムの中でも腕力では最弱クラスだと感じています。
ゲームなどで玄峰の能力値があれば「武力1」を設定されてもおかしくはないでしょう。
玄峰は桓騎に討ち取られていますが、玄峰は戦場に「芸術」や「戦いの美学」を追い求めていた様にも見え、それが原因で桓騎に討ち取られ死亡したと感じました。
玄峰の最後はキングダム20巻・第212話『曲者』です。
玄峰の初登場
玄峰の初登場はキングダム19巻・第202話『告げる』です。
山陽の戦いの前に魏の廉頗の本陣では廉頗と姜燕、介子坊らが集まっていました。
廉頗の本陣では桓騎の話をしており、廉頗は桓騎を「どこぞの”変幻自在”じじィと同じ匂いがする」と笑いました。
この時に玄峰が「か~ぺっ」をするシーンになっており、これが玄峰の初登場シーンです。
初登場の時から玄峰はくせが強い人物として、読者に印象つけられたと言えるでしょう。
キングダムでの廉頗は戦いの前に熱い抱擁をする事になっていましたが、玄峰は廉頗に呼ばれても「いるかィ」と拒否しました。
この辺りもクセの強い玄峰の姿を現している様に見えました。
玄峰の策
謎の煙
山陽の戦いが始まると、秦の王賁が魏の輪虎により、いきなり負傷する事態となりました。
信が率いる飛信隊は新戦力の楚水の活躍もあり、調子よく進撃を続けていましたが、ここで立ち塞がったのが玄峰です。
信たちは謎の煙に包まれますが、これが玄峰の策だったわけです。
煙と共に矢の雨が降り注ぎますが、魏軍は既に退避しており、秦軍だけが削られる事になります。
飛信隊の去亥も肩を負傷しました。
この時に輪虎は「あの人(玄峰)の術にはまったら、もう逃げられないからね」と述べています。
ここでキングダムの作中で覇、玄峰が廉頗四天王にして将軍の一人だと判明しました。
気難しい性格
玄峰は高座で戦場を見下ろし、部下達を指示していました。
玄峰の部下が報告をすれば玄峰は「分かっておる。イチイチ言うな」と述べ、聞き返す部下に対しては何度か「聞き返すな」と述べています。
さらに、玄峰は「どこの国もバカばっか」「少しは脳みそのある奴はおらんのか」などと述べています。
この辺りは玄峰が気難しい性格だという事なのでしょう。
玄峰は明らかに虚弱な体つきをしており「口だけが達者な嫌みな爺さん」にも見えますが、信たちは玄峰に苦しめられる事になります。
音の鳴る場所
玄峰は音で合図を送り、部下達を指示していました。
玄峰は装甲戦車を出すなど巧みに戦っています。
玄峰の煙幕により秦軍は状況が把握できず、魏の装甲戦車の前に多くの犠牲を出す事になります。
羌瘣の言葉もあり信は音の発する場所に、魏軍(玄峰)の本陣がある事に気付きました。
ここで信は青石族の石の耳を頼りに、玄峰の本陣を目指す事になります。
信は渕に歩兵隊の指揮を任せ、楚水らと共に騎馬突撃を敢行しました。
信たちは玄峰の本陣が見える所まで辿り着く事になります。
玄峰の決断
玄峰は飛信隊に迫られますが、戦況を冷静に見ており「本陣の戦力が分からず本気で狙ってくるアホがおったか」と侮蔑の目でみていました。
玄峰の音部隊網は守りの働きも兼ねており、弓矢攻撃で反撃しました。
烈兄弟の兄が戦死し、それでも信や楚水は前に出続けますが、地面には仕掛けがあり、信や楚水らは落馬する事になります。
信は怯まずに攻撃を続ける様に指示しますが、玄峰は「激情型は容易く士気が頂点に達するが 半面それを砕かれた時 失意の底に落ちて 直ぐには立ち直れぬ」と飛信隊の弱点を見破っていたわけです。
信たちは絶体絶命の危機となりますが、突如として風向きが変わり煙幕が流れると、後ろから王賁率いる玉鳳隊が現れました。
王賁の助けもあり信たちは息を吹き返しますが、玄峰は退却を決断しています。
廉頗の玄峰への評価
玄峰は撤退を決断したわけですが、廉頗が玄峰を解説するシーンが入っています。
廉頗によれば「軍略家の玄峰は武将特有の意地の様なものは持っておらず、詰められれば引く それだけだ」と述べました。
玄峰があらかた仕事が片付いたから、退却を判断したと悟っていたわけです。
玄峰の方でも「八割がた全うした」「あまり欲を出すと、早死にする」と述べました。
この時に信は単騎で玄峰を追撃しており、玄峰の高座に槍を投げ穴を開けています。

玄峰は本陣にまで迫られましたが、秦軍に対し大きな打撃を与えていました。
玄峰と介子坊
山陽の戦いの二日目になると、廉頗四天王の姜燕と王翦が対峙し、介子坊と桓騎が対峙しました。
この時に玄峰は、廉頗と白亀西の本陣のすぐ前に控えていました。
桓騎は魏軍を相手にゲリラ戦で戦い、残忍な事を行い介子坊を悩ませています。
介子坊は「やりにくい」と感じていましたが、この時に玄峰が現れ将の交替を言い渡しています。
この時に介子坊は「玄峰様」と呼ぶなど敬った態度を取っています。
玄峰の軍略家としての実力が認められていたのか、介子坊もあっさりと将の交替に応じました。

この時に玄峰は「儂が本物の軍略の重さというものを教えてやろう!」と自信満々に告げています。
玄峰の最後
玄峰は桓騎のゲリラ戦に対する対抗策として、桓騎の本陣を急襲する策を出しました。
玄峰は桓騎の本陣を予想し、介子坊に桓騎の首を取ってくる様に命じています。
介子坊は桓騎の本陣を目指しますが、介子坊の軍が敵本陣に襲い掛かったとする情報が入ってきました。
この時に、玄峰は伝令係が鎧を着ている事に異変を感じており、伝令係は突如として玄峰の周りの兵を殺害しました。
玄峰は「桓騎か」と訪ねると、桓騎は「そうだ」と応えています。
桓騎を前にしても玄峰は怯まず「敵兵に扮して潜入するなど 軍略と呼べる代物ではないぞ 愚か者が ましてや将自らやってくるなど」と告げました。
しかし、夜盗上がりの桓騎は「軍略?知るかよ」と述べると、さらに「得意なんだよ。留守中に忍び込むのがな」と告げています。

玄峰は「弟子にしてやってもよいぞ。桓騎」と告げますが、次の瞬間に桓騎は「いるかよ」と応えると、一撃で玄峰の首を刎ねました。
これが玄峰の最後となります。
玄峰の死の影響
玄峰の死を聞くと、輪虎、姜燕、介子坊らは驚きました。
敵であるはずの信も、蒙恬から玄峰がやられた話を聞くと驚いています。
廉頗の元にも玄峰戦死の報告が入りますが、廉頗は「やってくれたな桓騎・・秦軍」とさらなる闘志を燃やす事になります。
それでも、廉頗は冷静さを失わず「玄峰の損失で少々戦い方を変えねばならん」と述べ、各軍そのまま野営をする様に命じました。
廉頗は「玄峰すまぬ」と述べ仲間の死を悲しむと同時に「だが寂しがる事はないぞ玄峰、すぐに秦兵の骸でそっちを溢れ返してやるからな」と自分に言い聞かせました。
玄峰は口が悪く性格に問題がある様ではありましたが、廉頗にとっては廉頗四天王の一人であり大事な戦友でもあったのでしょう。
玄峰が桓騎に敗れた理由
玄峰が桓騎に簡単に敗れてしまった理由を考えてみました。
玄峰の戦い方を見る限り、次々に策を張り巡らせており、戦争を芸術の様に考えていたのではないでしょうか。
しかし、桓騎の方は戦いの美学など微塵も求めておらず、勝つ事だけに専念していたと感じました。
桓騎の伝令係に化けて本陣に行く策などは、玄峰の芸術(策)の外にあるものだったのでしょう。
自分の思考の外、もしくは邪道と思っていた方法を桓騎に使われ呆気なく命を落としたと感じました。