タジフは漫画キングダムに登場する架空の人物です。
山の民に属し、実力は楊端和、バジオウに次ぐ実力の持ち主だと言えます。
山の民はバジオウやシュンメンの様なスラッとした体型のものが多いのですが、タジフは巨漢のパワーファイターとなっています。
タジフハンマーとも呼ばれている岩に柄をつけた武器を使っており、覚えやすいキャラでもあります。
初登場で信に殴られますが、この一件で信を認める様になりました。
王都奪還編では信の言葉を信じランカイの足に組み付くなど、男も見せています。
それでいて、仲間思いの優しい部分も垣間見える時があります。
山の民の中でも特に純粋な性格をしているのが、タジフとなります。
ただし、正直すぎるのか、突っ込みとも言える様な言葉を発したりします。
平地の民の言葉は殆ど喋れず、バジオウが通訳を行うのが大半です。
尚、タジフが持っているドラクエの爆弾岩の様な岩(石球)に柄をつけた武器を、一部のファンの間からは「タジフハンマー」と呼ばれ親しまれています。
現在のところタジフが死亡したなどの話はなく、山の民の一員として生き残っています。
王都奪還編のタジフ
タジフの初登場
王都奪還編で嬴政、昌文君、信らは山の民の地に足を踏み込みました。
ここでバジオウが率いる一隊が現れ、嬴政らを包囲したわけです。
この時に、巨漢で岩石を先端に付けた様なハンマーを持っておる男が、バジオウの前に出て嬴政の頭に触ろうとしました。
これがキングダムにおけるタジフの初登場です。
しかし、次の瞬間に信がタジフを殴り飛ばしました。
普通で考えればタジフは信に対し恨みを抱いてもよさそうですが、タジフは信を恨む様な事をせず、認める事になります。
牢を訪れるタジフ
嬴政は一人で山界の王に会う為に、奥地に入りますが、壁、信、河了貂は後を追いかけますが、バジオウらに捕まっています。
山の民の牢屋に入れられた壁、信、河了貂の三名でしたが、信は格子に噛みつき、河了貂は格子の隙間から出ようとしますが、頭を詰まらせました。
ここで牢屋の格子を叩くものがおり、これがタジフだったわけです。
河了貂はタジフが「仕返しに来たのではないか」と考えますが、タジフは牢の横に指をさしました。
そこには髑髏の山があり信達が驚いたと思ったら、タジフは山の民の言葉で何かを喋りながら、牢を後にしています。
タジフが信たちを嘲笑する為に来たのではないかとも見えましたが、タジフはそんな事は微塵も思ってはいなかったわけです。
後の展開を考えれば「お前たちは明日には殺されてしまうが、何とか生き延びて欲しい」これが、この時のタジフの本音だったのではないでしょうか。
タジフとしてみれば、脱走でもいいから生きて欲しいと願った可能性もある様に感じました。
タジフの性格
夜になると山の民の一部が牢の前に現れ、弓矢や槍を使い壁、信、河了貂の三名を殺害しようとしました。
山の民は弓矢を構えて、信達は万事休すかに思えましたが、タジフが山の民を蹴散らしています。
信は「お前(タジフ)助けてくれたのか?」と訪ねますが、タジフは何かを喋りました。
お分かりかと思いますが、タジフは平地の言葉を喋る事が出来ず、信たちには伝わりませんでした。
しかし、近くにいたバジオウが「タジフは王の命令だから 守っただけだと言っている」と訳しています。
さらに、タジフはバジオウの通訳を介して「戦士タジフの面を折った平地の少年戦士に敬意を払う」と伝えました。
タジフは「明日、お前達は我々の王に裁かれ殺されてしまう事が残念だ」と述べて去る事になります。
これがタジフの人間性であり、かなり良く出来た人である事が分かるのではないでしょうか。
タジフは信に殴られはしましたが、何かを感じ取り信頼していた事になります。
タジフの突っ込みの上手さ
山界の王である楊端和は、嬴政に味方する事を決め軍を王都に向けました。
この時に、信は馬を上手く操る事が出来ず、馬に引っ張られる様な形となります。
これを見たタジフは何かを喋りバジオウは「凄い馬術だとタジフが言っている」と述べています。
タジフは時として突っ込みを入れたりする事もあるわけです。
嬴政や楊端和らが作戦会議を開く事になりますが、壁は楊端和に見とれていました。
この時に信、河了貂、バジオウ、タジフが部屋に入ってきますが、河了貂は壁が楊端和に「さては惚れたな」と伝えています。
この話を聞いたタジフは何かを喋りバジオウが「王の好みの顔ではないと思う」と訳しました。
壁は焦り「だから何の話だ」と述べています。
それと同時に、バジオウはタジフの言葉を訳す係になっている事も分かるのではないでしょうか。
タジフハンマーの謎
山の民の一行は朱亀の門の前で武装解除をする様に命令されますが、このタイミングで山の民や嬴政の一行は反旗を翻しました。
朱亀の門をタジフがハンマーで破壊しようとしますが、逆にタジフハンマーが壊れてしまいました。
朱亀の門は衝車か投石でしか破壊出来ないほどに頑丈であり、タジフハンマーでも壊す事が出来なかったわけです。
ここで信が城壁を登り、朱亀の門を開け中に入る事になります。
信や山の民は竭氏を追いかけますが、肆氏の軍により足止めされました。
嬴政は自ら囮となり、楊端和らと共に肆氏の軍と戦いますが、この隙に壁、信、河了貂、バジオウ、シュンメン、タジフらが右龍の回廊から成蟜のいる宮殿を目指す事になります。
この時に、タジフがタジフハンマーを使い入口の壁を壊しています。
朱亀の門で壊れてしまったはずの、タジフハンマーが何故か直っていたわけです。
短期間で修理したのか、他の山の民が予備のタジフハンマーを持っていたのかは不明です。
タジフハンマーについてですが、単純に岩に柄を入れるだけの仕組みであり、岩の中にクランプ出来る仕組みになっていた可能性もあるのではないでしょうか。
とにかく、右龍の回廊の前までに、タジフハンマーが復活した事だけは間違いありません。
尚、タジフハンマーで右龍の入り口の門を破壊しましたが、この時の破片が信に直撃した描写もあります。
これは原泰久先生のご愛嬌でもあるのでしょう。
右龍の回廊で左慈の軍と戦闘になりますが、ここでもタジフは圧倒的なパワーを見せつける事になります。
左慈は信が討ち取りました。
ランカイとの戦い
しかし、ここで難敵であるランカイが現れました。
ランカイは信を吹き飛ばし、圧倒的なパワーを見せつけますが、ここでバジオウが単独で戦う事になります。
バジオウはランカイよりも遥かに素早く、優勢に戦いを進めました。
ここでタジフとシュンメンが参戦しようとすると、ランカイは恐怖を感じたのか後退しています。
ランカイは素手でタジフらを叩きつけようとしますが、タジフは素早く身をかわしランカイの手にタジフハンマーを叩きつけました。
ランカイは痛がりシュンメンやバジオウにより戦意を無くしていきます。
しかし、成蟜が喝を入れるとランカイは蘇り、圧倒的なパワーでタジフを柱に叩きつけました。
ランカイの攻撃をもろに受けてしまったタジフは大ダメージを食らってしまい戦闘不能とも呼べる状態となります。
タジフもパワーファイターですが、パワーで言えばランカイの方が圧倒的に上だったと言えるでしょう。
タジフの漢気
信が復活して戦いますが、ランカイを相手に苦戦し「何とか転ばしてタジフの石球で頭カチ割るしかもう手はねェ」と発言しました。
しかし、タジフは柱の持たれて戦闘不能になっていたわけです。
ここで壁は信に「もっと”剣を信じろ”」とアドバイスを送りました。
ここで信はバジオウに「隊長!何とかその大猿の動きを止めてくれ」と叫びます。
信は「俺が仕留める」と豪語しました。
バジオウやシュンメンは信の言葉に疑いを持ちますが、タジフは信の言葉を信じランカイの足に飛びつきました。
タジフは「かけるぞ。俺は少年に」と告げて、ランカイの足に組み付いたわけです。
ランカイは当然ながらタジフに攻撃を仕掛けますが、バジオウとシュンメンが動き、ランカイの動きを止めています。
この場面で信がランカイを上空から突き刺し、戦闘不能に追いやりました。
ランカイを倒したのは信ですが、最大の功績はタジフにあったと言っても過言ではないでしょう。
今度こそタジフは本当に戦闘不能となりますが、竭氏はバジオウとシュンメンが討ち取り、成蟜は嬴政にタコ殴りにされ戦意喪失しました。
王都奪還編の最終局面で河了貂が刺される一幕がありましたが、鎖帷子を着込んでおり助かっています。
ここでタジフが心配そうな感じに見ますが、壁は「大丈夫だよ タジフ 傷口は深くないようだ」と告げています。
タジフが漢気だけではなく、優しさも持ち合わせている事が分かる描写となっています。
合従軍篇のタジフ
楚の春申君が総大将となり合従軍を率いて秦に侵攻し、函谷関の戦いが勃発しました。
函谷関の戦いが行われる中で、李牧は秦の首都咸陽を落す作戦に出ており、蕞の戦いが勃発しています。
蕞の戦いでは嬴政、昌平君、介億、信らが奮戦しますが、厳しい戦いとなります。
ここで楊端和率いる山の民が救援に来た事で形成は逆転しました。
この中には当然ながらタジフもいたわけです。
趙との戦闘になりますが、タジフがタジフハンマーを振り回し、趙兵を倒す描写も描かれています。
信が龐煖と一騎打ちを行いますがボロボロになりながらも、龐煖が撤退し、李牧が晋成常を殿として残し撤退しました。
蕞の戦いで信は一人では歩く事も出来ず、河了貂が肩を貸しますが、タジフが現れ信の手を持ち助けています。
ここでもタジフは漢気を見せたわけです。
信とタジフとの間には、友情で結ばれている事も分かる描写でもあります。
鄴攻め編
タジフのコンニチマ
昌平君の奇策により鄴攻めを行い王翦、桓騎、楊端和の三将が趙に攻め込みました。
楊端和の配下として、タジフも参戦しています。
この時に信は久しぶりにバジオウやタジフと再会しました。
タジフは信に「コンニチマ」と片言ながら喋りかけており、さらには「コンバンマ」とまで喋っています。
コンニチマは明らかに「こんにちは」と言おうとしたはずであり、タジフが片言ながらも平地の言葉を喋ったわけです。
タジフが平地の言葉を喋る事に皆が驚きました。
さらに、信の名前を発音しようともしています。
タジフは平地の言葉の練習をしたはずであり、努力家でもあるのでしょう。
橑陽の戦い
楊端和率いる山の民の軍は、趙の舜水樹と犬戎の軍を相手に橑陽の戦いが勃発しています。
犬戎のゴバの軍に山の民が押される場面もありましたが、タジフ隊が前に出て犬戎の軍を食い止めた描写もあります。
メラ族のカタリがブネンに討ち取られましたが、フィゴがトアクを討ち取っています。
さらに犬戎のチダをシュンメンが討ち取っています。
馬に乗ったタジフは歩兵団を引き連れ前進しており、戦いの流れは山の民にあるかに思えました。
ゴバの退路を楊端和が遮断しますが、ここで犬戎王ロゾが出陣してきたわけです。
楊端和はゴバを討ち取り撤退しましたが、多くの追撃を受けて軍は壊滅状態となります。
楊端和を守るためにバジオウが奮戦し、限界を超えて戦いますが、この時にタジフがシュンメンと共に駆け付けました。
ここでのタジフは馬の上からタジフハンマーを振り回す派手な描写があり、犬戎王の軍も到着し乱戦になっています。
ブネンはキタリが討ち、ロゾはフィゴと壁が討ち取っています。
橑陽の城は既に陥落しており、勝負は決しました。
戦いが終わるとタジフは傷だらけでしたが、同じく傷だらけの壁の前に近づくと「ヘキ」と声を発しています。
壁は「ああ。ありがとう。タジフもお疲れさまだ」と伝えました。
現在のキングダムでは趙の攻略戦が行われており、楊端和の軍の中にはタジフもおり、活躍の場面がありそうです。