古代日本 日本神話

速玉男命は唾から生まれた神

2022年3月4日

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名前速玉男命(はやたまのおのみこと
別名速玉之男神、速玉雄命
登場日本書紀(一書第十)
時代神代
親族父親:イザナギ
コメントイザナギの吐いた唾より生まれた神
関連熊野神社など
ご利益縁結びなど

速玉男命はイザナギの唾から生まれた神です。

イザナギが吐いた唾からも神が誕生する辺りは、多神教である日本神話をよく表していると思いました。

速玉男命は日本書紀にイザナギが唾を吐いて、生まれだというだけの神なのですが、意外にも祀られている神社も多数あります。

イザナギが速玉男命を吐き出した時は、イザナミと揉めていた事から、絶縁の神ではないか?と思うかも知れません。

しかし、実際には縁結びの神として祀られていたりします。

速玉男命の場合は、相棒??とも呼べる事解男命と一緒に祀られている場合が大半だと言えるでしょう。

速玉男命の名前を見ると分かりますが「速玉」で「唾」を現わしており、面白い表現だと感じています。

尚、唾には「契約を意味する」とする説もあります。

速玉男命が誕生した経緯

速玉男命は日本書紀にある一書(第十)に、名前が登場する神です。

イザナギはカグツチにより、死んでしまったイザナミを求めて、黄泉の国に行きました。

この時に、イザナギとイザナミは次の会話をした話があります。

イザナギ「貴方(イザナミ)が愛おしてくここまで来た」

イザナミ「私を見ないでください」

しかし、イザナギはイザナミを見続けてしまった事で、イザナミは死後の醜い姿をイザナギにさらしてしまったわけです。

ここでイザナミは、次の様に述べています。

イザナミ「貴方は私の今の姿を見てしまいました。私も貴方の本当の姿を見る事にします」

イザナギは自分の心を読まれるのを恥ずかしいと思ったのか、帰ろうとしたわけです。

この時に、イザナギは誓いの言葉として、次の様に述べています。

イザナギ「もう縁を切ろう。」

さらにイザナギは、次の様に続けました。

イザナギ「お前には負けないつもりだ」

イザナギはこの時に、唾を吐き、唾から生まれた神が、速玉男命となります。

日本書紀では、速玉男命はイザナギの唾から生まれた事になっています。

尚、速玉男命が誕生した後に、掃きはらい生まれた神が事解男命となります。

速玉男命と事解男命は誕生しましたが、出番はここだけです。

日本書紀での一書(第十)では、速玉男命と事解男命が誕生した後もイザナギとイザナミの喧嘩は続き、最後は菊理姫と泉守道者により仲裁されています。

イザナギが菊理姫の言葉を褒めて、禊を行い日本書紀での一書(第十)の記述は終わります。

唾と契約

速玉男命以外にも、唾に纏わる話が古事記や日本書紀にあります。

瓊瓊杵尊とコノハナノサクヤヒメとの間の子である山幸彦は、海幸彦の釣り針を失くしてしまいます。

山幸彦は塩椎神の言葉に従い海に出て、綿津見の宮殿に到着しました。

山幸彦は綿津見の宮殿の前の木の上で待ち、侍女が出て来ると水を求めています。

侍女が水を差しだしますが、山幸彦は口の中に装飾品の玉を入れ、唾と共に器の中に入れたわけです。

唾と一緒に入れた玉が取れなくなり、侍女は豊玉姫を呼び、最終的に綿津見の言葉で、山幸彦と豊玉姫は結婚しました。

これを考えると、古代では唾は契約を意味するのではないか?とも考えられています。

イザナギは唾である速玉男命を吐きだし、事解男命で掃きはらいました。

イザナギの行為は、イザナミとの夫婦契約の解除を、意味するとも考えられるわけです。

速玉男命を祀る神社

神社名住所電話番号
熊野神社〒477-0032愛知県東海市加木屋町宮ノ脇43562-33-3305
新宮神社〒506-0035 岐阜県高山市新宮町1640番地
十二社神社〒509-7205 岐阜県恵那市中野字大隈前108−2
沖宮〒900-0026 沖縄県那覇市奥武山町44098-857-3293
平坂熊野神社〒444-0305 愛知県西尾市平坂町熊野450563-59-6812
杭全神社〒547-0046 大阪府大阪市平野区平野宮町2丁目1番67号06-6791-0208
高松神社〒437-1615 静岡県御前崎市門屋2068番地0537-86-3428
榊山神社(広島)〒731-4214 広島県安芸郡熊野町中溝5丁目1−13082-854-2874
熊野神社(東京都葛飾区)〒124-0012 東京都葛飾区立石8-44-3103-3693-5623
久奈子神社〒693-0031 島根県出雲市古志町2254-

この記事を書いた人

構成・文/宮下悠史

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