名前 | 宗宝(そうほう) |
登場 | 三国志演義 |
主君 | 孔融 |
コメント | 三國志演義に登場する架空の人物 |
宗宝は三国志演義で北海太守の孔融の部下として登場する人物です。
宗宝は正史三国志や後漢書、資治通鑑には一切名前が登場せず、架空の人物だと考えられています。
宗宝の出番は三国志演義第11回のみとなります。
宗宝は黄巾賊の管亥が孔融に襲い掛かると、宗宝は孔融を守ろうとして管亥と戦いました。
宗宝と管亥は一騎打ちを繰り広げますが、宗宝は敗北し最後を迎える事となります。
三國志演義の宗宝の出番は、ここだけであり、それから先は一切登場しなくなります。
今回は三国志演義のオリキャラで管亥に敗れた宗宝を解説します。
管亥の脅し
孔融は客と話していましたが、曹操に攻められたと陶謙配下の糜竺が援軍要請の使者としてやってきました。
孔融は曹操に書状を送り和睦させようとしますが、突如として黄巾賊の管亥が数万の賊を率いてやって来たわけです。
管亥は孔融に「1万石の米を貸せ。さもなければ、一人残らず皆殺しにする」と述べました。
孔融がきっぱりと断ると、管亥は孔融目掛けて突進し、この時に孔融を助けようとしたのが宗宝です。
孔融の配下には武安国がいましたが、武安国は虎牢関の戦いで呂布に腕を斬り落とされており、武官のトップが宗宝だという設定だったのかも知れません。
宗宝は孔融を守る為に、動く事になります。
宗宝の最後
宗宝と管亥の戦いですが、三国志演義には次の記述が存在します。
※完訳三国志第1巻(岩波文庫)223頁
管亥は腹を立て、馬を蹴り立てて太刀を振り回しつつ、まっしぐらに孔融めがけて切りかかる。
孔融の部下の大将宗宝は、槍をかまえて、打って出たが、数合とも戦わぬうち、管亥の一刀に馬から切って落とされた。
宗宝は孔融目掛けて突進してくる管亥を迎え撃ちますが、呆気なく敗れたという事なのでしょう。
宗宝が斬られると、孔融の軍は混乱し総崩れとなり、急いで城中に入りました。
宗宝が斬られて総崩れになる辺りは、宗宝が孔融の軍の武の中核を成す者だったと読み解く事も出来るはずです。
因みに、孔融は城に籠りますが、この後に太史慈が劉備の援軍を呼びよせると、劉備、関羽、張飛が孔融の援軍に来ました。
ここで管亥と関羽の一騎打ちが繰り広げられますが、関羽は管亥と数十合ほど打ち合う事となります。
しかし、管亥は関羽の敵ではなく斬られて命を落しました。
宗宝をいとも簡単に斬り捨てた管亥であっても、関羽の敵ではなかったわけです。
ただし、宗宝に花を持たせるとすれば、一撃で関羽に斬られる者が多い三国志演義の一騎打ちで、宗宝に勝った管亥は関羽と、数十合も打ち合った事になるのかも知れません。