魏興は漫画キングダムに登場する架空のキャラです。
肆氏の部下として登場します。
肆氏からは「我が右腕」と述べられている部分もあり、肆氏の配下の中では左慈と並ぶ人物だったのでしょう。
嬴政を追い詰め昌文君と一騎打ちをするなどの場面もありますが、最後は王騎により一撃で敗れています。
最後は哀れなくらいでしたが、これは王騎が余りにも強すぎる為でしょう。
同僚の左慈が得体の知れない雰囲気を醸し出す中で、魏興は「根っからの武人」という雰囲気で登場します。
オードソックスな武将スタイルとも言えます。
尚、映画キングダムでは宇梶剛士氏が魏興役を演じました。
魏興の初登場
魏興の初登場は王都奪還編であり、コミックスで言えばキングダム3巻となります。
嬴政の行方が分からなくなり、嬴政を擁立した呂不韋が魏への攻撃から帰還する事に備えますが、8万の兵士しか集まりませんでした。
こうした中で山の民が共闘を望み、竭氏は受け入れる決断をしています。
しかし、山の民の中には嬴政、壁、信、河了貂らが潜み、成蟜や竭氏の首を狙っていました。
山の民の行列を魏興は主の肆氏と同僚の左慈と共に見ていたわけです。
左慈は何処か得体の知れない人物として描かれていますが、魏興は一般的な武人として描かれています。
初登場の時の魏興には「たかだか三千の兵を手に入れるために王宮まで招くとは、丞相はあせりすぎではありませぬか」とする言葉も残しています。
魏興の目つきや風貌は武人そのものだと言えるでしょう。
ここで、山の民を見ていた肆氏は、嬴政が山の民を動かし乱を起こすと見破りました。
魏興の弩行隊
山の民は肆氏が想像した様に乱を起こし本殿を目指し、竭氏は危機に陥りました。
肆氏は別動隊が右龍の回廊に向かうと読んでおり、左慈を配置し正面の嬴政、昌文君、楊端和らには魏興を配置し戦う事になります。
嬴政が姿を現しても魏興は動揺せず「本隊を蜂の巣にし大王のそっ首たたき落せぃ!」と命令しました。
ここで魏興は弩行隊を出しますが、昌文君は「他国も恐れている」と述べ、射程圏外までの逃亡を進言しますが、死んだふりをした山の民がおり、乱戦に持ち込みました。
魏興の弩行隊は封じ込められたとも言えるでしょう。
魏興と昌文君の戦い
魏興は馬上で後方から乱戦を見ていましたが、敵の総大将である嬴政までもが乱戦に加わっている姿を見ます。
これを見た魏興は馬で嬴政に近づきました。
嬴政を前にしてもひるまず魏興は「大王お覚悟」の言葉を述べています。
戦闘力で言えば嬴政よりも魏興の方が遥かに上だったのでしょう。
嬴政の気迫を見た魏興は秦の昭王の再来を見るも、嬴政に襲い掛かりました。
しかし、昌文君が間に割って入り、嬴政を救っています。
馬上の魏興と徒歩の昌文君が戦いますが、昌文君は「地上から魏興は討てぬ」と判断しました。
昌文君は味方の疲労も頂点に達しており、信などの別動隊が早く本殿にいる成蟜や竭氏を討つ事を願っています。
この頃に信らはランカイに苦戦していました。
魏興の最後
ランカイはバジオウやタジフなどの山の民の活躍もあり、信により戦闘不能となっています。
成蟜は冷静さを失くし本殿から出ますが、外では肆氏や魏興はまだ戦っていたわけです。
肆氏は成蟜から竭氏の死を聞き、昌文君が成蟜に気付いた所で、突如として王騎が現れています。
王騎は何の為に現れたのか肆氏は分かりませんでしたが、王騎が嬴政の味方をしたら完敗だという状況には気が付いていました。
馬上の魏興が王騎に「偽りの昌文君の首」を差し出した理由を問いました。
魏興は「納得がいく答えがあろうや。なければここで死んでもらう!」と伝えています。
王騎は何も答えず、これを見ていた肆氏は「さすがは我が右腕、お前は正しい。王騎軍との戦いになるなら、勝機は王騎の首を取る以外にない」と見解を見せています。
知者である肆氏が見ても馬上対地上の戦いであり、魏興が勝てると計算していました。
ここで魏興が地上にいる王騎に襲い掛かりますが、魏興は一撃で胴体を斬られ最後を迎えています。
王騎の前には魏興では全く歯が立たなかったわけです。
肆氏の計算の遥か上を行ったのが、王騎だったと言えるでしょう。
当然ながら胴体を真っ二つにされて生きていける者はおらず、魏興はここでキングダムの物語からフェードアウトしました。