
楚水は漫画キングダムに登場する架空の人物です。
春秋戦国時代の人物を調べても楚水なる人物は見当たらず、キングダムのオリジナルキャラとなります。
楚水は郭備に仕えていましたが、主の死後は飛信隊に加入し副将を任せられる事になります。
騎兵や歩兵を率いた前線の指揮官から作戦立案など様々な能力を持ち、頼りになる副長でもあります。
河了貂が加入する前は、兵站の任務も行っていました。
同じく飛信隊の副長である渕さんが、皆の意見を代弁するなどのシーンがありますが、楚水は軍師としての才がある副将だと言えるでしょう。
現在、キングダムの中で楚水は死亡しておらず生き残っている状態です。
楚水が飛信隊に加わる
楚水の初登場
山陽の戦いの前に、廉頗四天王の輪虎により秦の千人将である郭備が命を落としました。
この郭備の副将だったのが、楚水となります。
輪虎により羅元や千人将が何人も暗殺された事で、急遽として信、蒙恬、王賁らが千人将となりました。
信が率いる飛信隊に、七百名の部隊を率いた楚水が加わる事になります。
飛信隊は民衆の集まりでしかありませんでしたが、楚水が率いる軍は甲冑を着て騎兵もおり、士族の部隊でもあったわけです。
楚水の加入は飛信隊にとって、士族層の加入でもあったと言えるでしょう。
尚、楚水の初登場はキングダム19巻・第201話『信の声』です。
楚水が飛信隊の副長に就任

楚水は信及び飛信隊の前に出ると、元郭備隊を名乗り拝手しました。
楚水は郭備から飛信隊の活躍を聞いており「飛信隊に加わる事を誇りに思う」と告げる事になります。
飛信隊として命を掛ける事を誓いますが「郭備様の想いも胸の片隅に抱いて戦う事をお許しくだされ」と丁寧な言葉で述べています。
楚水にとって郭備はかけがえのない主君であり、主君を討った輪虎に対しては、並々ならぬ思いも持っていたわけです。
信は楚水を副長の一人として任命しました。
山陽の戦い
楚水の策
山陽の戦いが始まると、飛信隊は蒙驁の第二陣である栄備の配下として配置されました。
第一陣の王賁が苦戦する中で、栄備は前に出て攻撃する様に指示しています。
戦闘が始まる前に、飛信隊では楚水らが緻密な作戦を立てようとしていました。
しかし、信は脳筋であり作戦が頭に入らなかったのか「本番ではうまくいかない」と悟ったわけです。
渕さんは連携して戦わねば「千人隊になった意味が・・」と告げますが、楚水は「至極単純で簡単な決め事を一つだけ持つ」事を提案しました。
楚水も急造の部隊では連携は不可能だと考えており、信が定めた敵に絞って千人が一致団結して突撃する作戦を進言したわけです。
シンプルな作戦が功を奏し、苦戦する部隊が多い中で飛信隊は目覚ましい戦果を挙げる事になります。
信は千人隊の凄さを実感しますが、楚水は周りを見る様に述べると「飛信隊の攻勢が他の隊にも伝染し盛り返し出した」と伝えました。
楚水の制止
ここで羌瘣の策もあり、信は石を呼び出し騎馬隊を率いて、玄峰の本陣を急襲しようとしました。
信は渕さんに歩兵の指揮を任せ、騎馬隊で突撃を仕掛けようとしますが、楚水は難色を示す事になります。
楚水は本陣の敵がどれ位いるのかの状況判断も出来ておらず、騎馬突撃が失敗した場合に「騎馬隊は元の場所に戻って来れない」事を危惧したわけです。
信は熱弁し楚水は止めても無駄だと悟り、自らも騎馬突撃に加わりました。
玄峰の本陣が見えてきますが、大量の矢を浴びせられる中で、楚水は信に下がるように伝えてますが、信は聞かずに先頭を走る事になります。
それでも、楚水は烈兄弟に信を守る様に命じました。
玄峰は地面に仕掛けを用意しており、信や楚水は落馬しましたが、王賁により救われるなどしています。
最終的に玄峰が「やる事はやった」と言わんばかりに撤退した事で、信は楚水らは助かりました。
羌瘣が楚水を高く評価
楚水は過去に仕えていた郭備を討った輪虎に対して、並々ならぬ感情を抱いていたわけです。
こうした中で楚水は白ずくめの兵である輪虎兵と遭遇しました。
ここで信や羌瘣は輪虎兵を蹴散らし前に出ますが、楚水らの騎兵は抜け出す事が出来ませんでした。
楚水は「信にそのまま突き進まれよ」と叫びますが、楚水は負傷する事になります。
楚水は輪虎を討つ事を第一に考えており、前に進むように述べたわけです。

この様子を見ていた羌瘣は「あの男は飛信隊に必要だ」と述べると、羌瘣は後退し信は前に出ました。
羌瘣にとってみても、楚水は飛信隊の貴重な戦力になると考えており、髙く評価していたのでしょう。
しかし、信は輪虎を討つ事は出来ませんでした。
楚水と輪虎
山陽の戦いでの最終日に雨の中で信と輪虎が一騎打ちを繰り広げました。
信は輪虎に押されまくり、飛信隊の中には信を助けに行こうとする者まで現れたわけです。
楚水は飛信隊の者達を止め「部下に助けられた汚点を一生残す。大将軍を目指す信殿にとって致命傷になる」と告げました。
しかし、魏の方では副長の魏良が輪虎の助けに入ったわけです。
これを見た楚水はとっさに魏良に襲い掛かり討ち取る事になります。
ここで楚水は主君の仇でもある輪虎を前にして、抑えがたき衝動とも言える殺意を輪虎に向けました。
反射的に輪虎は楚水を斬り、この隙に信は輪虎を斬る事に成功しています。
信は輪虎を討ち取る事になりますが、楚水が魏良を討ちに入らなければ、信は負けていた可能性も高いと言えるでしょう。
楚水の活躍はとてつもなく大きかったわけです。