
魏良は漫画キングダムに登場する架空の人物です。
輪虎の部下として登場する魏の将軍の一人となります。
魏良は国に対する思い入れが強い人物であり、輪虎と信の一騎打ちの最中に割って入りますが、楚水により討ち取られました。
輪虎の敗れるきっかけを作ったのが、魏良とする見方もあり、山陽の戦いの戦犯の一人としてみる事も出来るはずです。
しかし、個人的にな戦場であれば魏良の判断は決して間違ってはいなかったのではないかと個人的には感じました。
尚、魏良の死亡シーンははキングダム22巻・第230話『刹那』です。
魏良の漢気
山陽の戦いの最終日までに、輪虎は直属の輪虎兵を多く失っていました。
精鋭である輪虎兵の損害が大きかった事で、輪虎は介子坊の直属の兵士を送って貰う事にしたわけです。
しかし、介子坊の兵は重量級であり、輪虎は自分の用兵に何処までついて来れるのか不安がありました。
輪虎の様子を傍で見ていた魏良は「輪虎将軍 貴殿は勘違いされておる」と話掛けています。
魏良は山陽の戦いは廉頗や輪虎らの復帰戦ではなく、秦の侵略から国を守る魏の戦いだと告げる事になります。
魏兵は国や家族を守る為に戦場にいるのであり、魏良は「我々の力を信用して下され」と輪虎に述べます。
魏良は「足りない分は気持ちで埋めて見せまする」と宣言すると、魏の士気は一気に高まりました。
輪虎は魏兵の士気の高さを見て「十分に戦える」と判断し、軍を進める事になります。
それと同時に魏良に話しかけ「今回狙うのは敵中王軍の後ろにいる蒙驁の首」と告げました。
輪虎の厳しさも混ざった言葉でしたが、魏良にとってみれば、望むところでもあったのでしょう。
魏良の最後
激しい雨が降る中で輪虎と信の一騎打ちが行われる事になります。
信が押され気味であり、飛信隊の中には信を助けようとする者も現れますが、楚水や渕さんが制止しました。
輪虎の信の一騎打ちを見ていたのは魏良も同じであり、独り言をつぶやく様になります。
魏良は「武将にとって一騎打ちがどれ程、重いものか十分分かっておる」と述べますが、それと同時に「それよりも重大なものを我々は抱えておる」とも告げました。
魏良は「お許しを輪虎殿」と呟くと「後で貴殿に斬られても文句はない。ただ、我々は負けるわけにはいかんのだ 絶対に」と告げると、馬を走らせたわけです。
信は死に体でしたが、目が死んでいない事を悟り、魏良が一気に討ち取ってしまう為に動いたと言えるでしょう。
魏良の動きに輪虎も気づきますが、楚水が動き魏良を討ち取りました。

これにより魏良は最後を迎えています。
しかし、この後に楚水が主君の仇である輪虎に強烈な殺気を送った事で、輪虎に隙が生まれ信に斬られました。
最終的に輪虎は信に敗れるわけですが、魏良が動いた事で戦いに敗れたと見る事が出来ます。
魏良は戦犯なのか
この時に白亀西は桓騎に討たれており、廉頗が介子坊に敗れた理由を語るシーンがあります。
廉頗は敗戦を語る中で、中央軍の輪虎が討たれた事を理由の一つに挙げました。
輪虎が討たれたきっかけを作ったのが魏良であり、これらを考慮すると山陽の戦いでの戦犯は魏良ではないかと思う人がいても不思議ではありません。
しかし、魏良は確実に勝利する為に捨て身となって挑んだのであり、結果として裏目に出てしまったと言うのが実情ではないでしょうか。
飛信隊では楚水や渕さんは「信の経歴に傷をつけない為に動かなかった」わけですが、戦いは多くの者が亡くなるのであり、本人の経歴よりも「戦いに勝つ事の方が重要」だと個人的には考えています。
信が仮に敗れていたら、楚水や渕さんの行いは宋襄の仁になっていたのではないでしょうか。
魏良の突撃は失敗に終わりましたが、馬陽の戦いでは李牧は魏加に命じて、助太刀殺法で王騎を討ち取っています。
それを考えれば、魏良の判断は決して間違っていたとは思えないわけです。
ただし、魏良は熱い漢ではあったとは思いますが、武芸の腕に難があった様にも感じました。