名前 | 里典 |
登場 | キングダム |
コメント | 里典は本名ではない。 |
里典は漫画キングダムに登場する信や漂の主とも言うべき人物です。
因みに、里典と言うのは本名ではありません。
キングダムの注釈として里典が集落の長の事だと記録されています。
しかし、本名が分からないので、ここでは里典の名前で話を進めさせて貰います。
李信が戦争孤児だったとする話はキングダムの作者である原泰久先生の脚色であり、里典も架空の人物だと言えるでしょう。
里典は戦争孤児である信に対しては厳しく接したりもしますが、昌文君の様な目上の人物に対しては狼狽えた様な態度で接したりもし、小者ぶりをアピールしたりもしています。
ただし、里典は全くの悪役ではなく、漂が亡くなった時には、盛大な葬式をするなど優しさもある人物です。
尚、里典の家族は妻と子の有がおり、下僕の漂と信の4人家族となっています。
信に対して厳しくあたる
里典はキングダムの第一話から登場し、信が作った料理がまずいと息子の有がダメだしすると、信が睨みました。
それを知った里典は、信を鞭打つ事になります。
この時の里典のセリフが「誰がここまででかくしてやった」などの恩義せがましいセリフを吐き、小者ぶりをアピールしています。
ただし、里典は信に対し鞭は打ちましたが、特に信が怪我をしている描写も無く、加減はしていたのでしょう。
さらに、信や漂は刀の稽古を毎日の様にやっており、下僕を徹底的にこき使う様な人でもなかったはずです。
里典と昌文君
ある日、昌文君が信と漂の仕合を見て興味を持ち、里典の家を訪れました。
里典は漂を呼び出すと、昌文君を「王宮に侍る大臣のお一人であられる」と紹介しています。
昌文君は漂に王宮に出仕する様にと伝え、憑は「信も一緒に」と言いますが、昌文君は漂だけを連れて行こうとします。
悩む漂に対し里典は「どうした漂!早くお引き受けせぬか!」と吐き捨てました。
里典の言葉は目上の人である昌文君に対し、媚びを売る様な言葉であり、この辺りも小者な感じがする所です。
漂は秦の宮廷に出仕しますが、第一話の最後の所で、信に地図を託し亡くなりました。
この時に、信が涙を流しながら暴れ出し、里典が「よっよせ信」と止めますが、信は怒りに身を任せて家を壊し続けています。
里典の言葉では信は止まりませんでしたが、息子の有の裏拳により信は冷静さを取り戻し、自分のやるべき事を見つけました。
信が旅立つ
漂から受け取った地図により、信は城戸村を後にし黒卑村に向かう事になります。
状況を掴めない里典は信に漂が死んだ事や、王弟の反乱の事などを聞きますが、信も状況が理解できずに説明する事が出来ませんでした。
信は親友の漂が黒卑村に行けと言うから行くという理論で、黒卑村に走って向かう事になります。
里典は黒卑村は無法者の集まりだという事を知っていましたが、信は飛び出して行ってしまったわけです。
里典と朱凶
信は去りますが、漂の遺体は放置されたままでした。
里典は漂の遺体が放置されているのを見て、触らない方がいいのか迷う事になります。
それと同時に里典は漂の遺体を見て不憫だとも感じていた様です。
こうした中で正体不明の殺意に満ち溢れた謎の男が登場します。
この男が後に朱凶の徐完だという事が分かります。
徐完は里典や有の前で嬴政の名前を口に出しますが、里典は誰なのか分からない様でした。
里典は秦の城戸村の村長ではありますが、秦王の名前までは知らない設定なのかも知れません。
徐完は里典らに漂の遺体を見て「話をしたか」と問われますが、里典は「物音がして出て来たら既に死んでいた」と述べました。
徐完は漂の首を切り落とそうとしますが、有が止めています。
徐完は里典が怪しいと考えワンパンチで倒し、息子の有の足を指し人質に取り白状しろと迫りました。
里典が徐完に地図の事や信が向かった先を教えた描写はありませんが、後の展開を考えれば里典が地図や信の事を白状したのでしょう。
しかし、これにより有は解放され、里典も生きながらえる事になります。
この話は第二話なのですが、これを境に暫くの間は里典は登場しなくなります。
漂の葬式
キングダム5巻・第49話で、秦と魏が戦い信が初陣となります。
この時の秦国の徴兵で、城戸村の尾到、尾平と再会しました。
信は城戸村を出たまま帰還しませんでしたが、尾平により里典が漂の葬式を行った事が分かります。
この時の尾平の言葉で「ケチな里典には考えられんくらい でっかい葬儀だった」とする言葉があります。
大きな葬儀を漂の為に行った事を考えれば、里典は漂に対し家族同然に考えていた可能性もあるはずです。
同様に里典は信に対しても厳しく叱責してはいますが、内情は家族として考えていたのかも知れません。
里典はツンデレの部分もある様な気がしています。
里典の再登場
キングダム70巻767話で、李信が羌瘣や羌礼を連れて、故郷の城戸村に戻る話があります。
ここで尾平と東美が結婚し、村はどんちゃん騒ぎとなります。
こうした中で里典の一家が鹿を手土産に現れました。
李信は既に戦場で大活躍し出世し城戸村の英雄にもなっており、里典と立場が逆転していたわけです。
里典は過去に自分の下僕だった李信とどうやって対話してよいのかも分からず、どもりながら「や。。やあ信君。り。立派になられて、わ。。儂らも鼻が高いよ」と言うに止まりました。
里典は李信に対し恐縮しまともに喋れなかったわけです。
この辺りは現代で現代で考えれば、昔、罵倒していた部下に久しぶりにあったら、大出世していて口が利けなくなってしまったのと似ています。
しかし、息子の有の方は李信と打ち解ける事になります。
宴が終わり皆が寝静まる中で、李信は羌瘣を起こし自分が過去に漂と共に住んでいた小屋を見せました。
李信は羌瘣にプロポーズしますが、隣の家で里典の一家が盗み聞きしていたわけです。
こうした中で李信と羌瘣が里典の家でご飯を食べて行った様な描写があり、里典と李信の間に蟠りは無かったのでしょう。