バジオウは漫画キングダムに登場する架空の人物です。
キングダムでは精悍な人物として描かれており、山の民の中では楊端和に次ぐナンバー2のポジションを得ています。
バジオウは元は獣の様な少年でしたが、楊端和に敗れて山の民に迎え入れられ忠誠を誓う様になります。
子供の頃はまともに喋る事が出来ませんでしたが、山の民の中では珍しく平地の言葉を喋る事が出来ており、努力家でもあるのでしょう。
王都奪還編ではランカイを相手にスピードで翻弄し、大力の持ち主であるランカイを翻弄し勝機を見出しています。
ランカイ相手に単独で挑む姿を見た者の多くは、バジオウの姿に痺れたのではないでしょうか。
鄴攻めでは橑陽(りょうよう)の戦いにおいて、傷ついた楊端和を守り通す姿は「かっこよすぎる」の一言だったはずです。
楊端和はキングダムでは女性として描かれており、圧倒的な武力を持ってはいますが女性であり、女性を守る強い男性がバジオウだったとみる事が出来ます。
尚、バジオウは常に仮面を被っていますが、仮面の下の素顔はまだ明かされていません。
史実では趙攻略戦後に楊端和の記録が途絶えており、原泰久先生が楊端和の特別なイベントがあり、バジオウが素顔を見せてくれる可能性があるようにも感じています。
現在キングダムの最新刊まで生き残っており、バジオウが死亡したなどの情報はありません。
今回はバジオウを徹底解説します。
バジオウの少年時代
キングダムではバジオウの少年時代が回想シーンとして描かれています。
バジオウはバジ族の生き残りで哀れな餓鬼だったと説明があり、幼くして部族は滅び人間の内臓を食べるなどして生き残っていました。
幼少時代のバジオウはまともな言葉も喋れなかった様であり、手の付けられない程に凶暴でしたが、楊端和に敗れ山の民の一族として迎え入れられています。
まだ子供だった楊端和が野獣と化していたバジオウを武力で圧倒し「お前がこのまま獣でいる気なら今この場でお前を殺す」と告げますが「人に戻るなら今からお前を家族に迎え入れる」と告げました。
バジオウが涙を流し楊端和に忠誠を誓った瞬間でもあります。
バジオウは楊端和の為に戦い奮戦する事になります。
成人したバジオウは平地の言葉も喋り、山の民の中で楊端和に次ぐナンバー2のポジションを獲得するに至りました。
バジオウには幼き日に培った「獣の心」が宿っており、解放すれば「圧倒的な強さ」を見せる事になります。
王都奪還編
バジオウの初登場
王都奪還編で嬴政は昌文君、壁、信、河了貂らと共に山の民に助けを求めに行く事になります。
この時に突如として山の民に囲まれてしまいますが、リーダーらしき男が出て来ており、これがバジオウの初登場シーンとなります。
バジオウは片言の様な秦の言葉を喋り「嬴政一人で我らの王に会いに来るように」と伝えました。
ここで山の民と信らが一触即発の状態となりますが、嬴政は要求を呑み山の民と共に奥地に入って行く事になります。
少し遅れて信、壁、河了貂が山の民や嬴政の後を追いました。
バジオウは信らが後を付けている事を察しますが信を「勇ましい少年」と言ったり「面白い配下」と述べており、敵対心は持ってはいなかったのでしょう。
ただし、バジオウにも任務はあるわけであり、任務を優先させる事になります。
バジオウは指示を出し山の民は信たちを捕らえました。
隊長と呼ばれる様になる
信たちは牢に入れられますが、山の民の一部は、弓矢や長槍を使い信たちを殺害しようとしました。
ここに現れたのがタジフであり、味方であるはずの山の民は蹴散らし信たちを守っています。
ここでタジフが何か喋りますが、通訳はバジオウが行っています。
バジオウは山の民にしては珍しく、平地の言葉も喋れる事が分かるはずです。
この時に河了貂がバジオウを「隊長みたいな奴だ」と述べており、信や河了貂はバジオウを「隊長」と呼ぶ様になります。
尚、翌日に嬴政や信が山界の王である楊端和を説得し、山の民が嬴政に味方し王都奪還の為に動く事になります。
楊端和は軍を進めますが、この中には当然ながらバジオウの姿もありました。
右龍の回廊
昌文君の策により、嬴政や山の民は無事に王都咸陽の城内に入る事になります。
嬴政や楊端和らが正面の敵を引き付けている間にバジオウ、タジフ、シュンメイ、壁、信、河了貂らは一部の山の民と共に右龍の回廊に入りました。
右龍の回廊でも多くの敵に出会いますが、バジオウは奮戦し左慈は信が討ち取っています。
バジオウらは前身しますが、山の民の中にも負傷者が出でおり、河了貂は「なあ隊長 あの人休ませた方がいいよ」と告げますが、バジオウは「本人が進もうとしているのだ。止める事はない。もしそのせいで死んだとしてもだ」と片言の言葉で返しました。
河了貂はバジオウの言葉に怒りますが、壁は嬴政らの事も考えており、バジオウの考えに賛同しています。
しかし、信は負傷した山の民に肩を貸し前に進みました。
バジオウとランカイの戦い
信たちは成蟜の所まで辿り着きますが、ランカイが圧倒的なパワーを見せる事になります。
バジオウは双刀で斬り掛かりますが、ランカイを斬る事は出来なかったわけです。
こうした中でキングダムは第39話に入りますが、タイトルは「バジオウ」となっています。
壁は「こんな化物と一体どうやって戦えと言うのだ!!」と恐れますが、バジオウはタジフとシュンメンに退がる様に命じ「俺がやる」と一人で前にでました。
この時のバジオウの姿に「カッコいい」と感じた人は多いのではないでしょうか。
バジオウは一人でランカイと戦いますが、スピードでランカイを圧倒しており、同じ傷口を狙うなどしランカイを翻弄しました。
さらに、山の民のタジフとシュンメンも加勢し、ランカイは苦しくなっていきます。
最終的にランカイはタジフ、バジオウ、シュンメンらが足を止めを行い、信の一撃で倒しました。
竭氏を討ち取る
ランカイが戦意を無くし、大臣達が逃げますがバジオウはシュンメンと共に、竭氏も討ち取り、竭氏の首を剣の穂先に掛けて余裕で歩きました。
この時に、河了貂が刺されますが、楊端和の命令通りに構う事はしなかったわけです。
バジオウは楊端和に対し忠実な部下だという事が分かる話でもあります。
キングダムでは時折、人命よりも任務達成を目指す武将が登場しますが、バジオウも同タイプだと言えるでしょう。
キングダムの王都奪還編は竭氏の首を見た事で多くの者が戦意喪失し、勝負を決めました。
バジオウがいなければランカイも倒す事が出来ず、極めて大きな功績を挙げたと言えるでしょう。
合従軍篇
春申君が総大将となり函谷関の戦いが行われていましたが、李牧は密かに咸陽を目指し蕞の戦いが勃発しました。
嬴政、昌文君、昌平君、介億、信、河了貂らは奮戦しますが、落城寸前となっており、この時に楊端和率いる山の民が秦の救援に現れ李牧を焦らせています。
当然ながら山の民の中にはバジオウの姿もありました。
バジオウは馬に乗り圧倒的な強さを見せつけました。
王都奪還編では歩兵となっていましたが、騎馬も巧みに操れる事が分かる描写でもあります。
李牧にとって山の民の援軍は予想外の事であり、趙軍は撤退に入り龐煖も退きました。
趙軍は晋成常を殿として撤退しますが、バジオウは馬に乗り双刀で晋成常を討ち取っています。
鄴攻め
奮戦するバジオウ
鄴攻めにおいて、桓騎が鄴を包囲し、王翦が朱海平原で李牧の本隊と戦いました。
楊端和の軍は趙の舜水樹と犬戎の軍との間で橑陽の戦いが勃発しています。
秦軍は食糧が欠乏しており、楊端和らは犬戎の三将を討ちとる策に出ます。
橑陽の戦いの九日目が開戦となるとバジオウが最初に動き出しました。
しかし、バジオウの軍が苦戦しているとの情報がもたらされています。
メラ族のカタリがブネンに討ち取られますが、フィゴが犬戎の将軍であるトアクを討ち取りました。
この頃にはバジオウの勢いが増し犬戎を警戒させています。
チダはバジオウに気を取られている隙に、シュンメンにより討ち取られました。
ゴバは犬戎兵を後退させますが、楊端和が横やりを入れ退路を塞ぎ首を狙います。
趙の舜水樹は楊端和の動きを読んでおり、城から犬戎王ロゾが出陣し、趙の公孫龍も動き出し楊端和の本隊を包囲しました。
楊端和は包囲されますが、ゴバの首を狙い突撃を仕掛け、バジオウも楊端和の救援に向かう事になります。
ゴバの軍の裏にはバジオウの軍がおり、援けに入ったわけです。
しかし、楊端和の攻撃は激烈であり、敵のゴバを討ち取っています。
バジオウが楊端和の危機に訪れる
ゴバの首は取りましたが、楊端和は趙と犬戎軍により苛烈な追撃を受ける事になりました。
夜になり趙と犬戎の包囲を受け苦しい立場となります。
楊端和は趙の公孫龍らに追い詰められますが、バジオウが趙の本陣に攻撃を仕掛け脱出口を作ろうと奮戦しています。
バジオウは公孫龍の片腕を斬り落とし、突破口を作っています。
山の民の軍はかなり兵力を減らしましたが、趙軍の包囲からは突破しました。
楊端和は単騎となってしまいますが、犬戎の鼻とも呼ばれたガン賊に追い詰められる事になります。
楊端和の危機にボロボロになりながらも、馬に乗ったバジオウが現れました。
バジオウは楊端和に「お許しを 間を阻む敵が多く 一騎抜けて来るだけでも刻を擁しました」と述べ、馬が崩れ落ちました。
激戦を潜り抜けてバジオウも楊端和の前に、辿り着いた事が分かる描写でもあります。
バジオウと楊端和の逃走劇
楊端和は足を負傷しており、上手く走れなくなっていましたが、バジオウが担ぎ逃亡しました。
バジオウは楊端和を担いだまま谷を超える荒業まで見せています。
バジオウと楊端和は体力を使い果たしており、横になりました。
楊端和はバジオウに「敵に追い詰められて二人きりになるのは、随分と久しぶりだな」と話しかけました。
楊端和はバジオウに過去の話をし「今まで戦った中で一人の戦士として一番手強いと感じたのはバジオウお前だった」と告げました。
しかし、直ぐに犬戎の軍に囲まれてしまい絶体絶命の危機が訪れます。
楊端和は犬戎に殴打され連れ去られそうになりますが、バジオウに過去の思い出が蘇り、再び立ち上がる事になります。
楊端和は負傷により、既に戦える状態ではなかったわけです。
バジオウは「胸に誓ったのだ あの時 いかなる刃からもこの人を命にかえても守り抜くと」と犬戎の軍に斬り掛かりました。
バジオウは多くの敵を一人で討ち取りましたが、バジオウの奮戦が時間稼ぎとなり、タジフやシュンメンの部隊が救援に現れたわけです。
ここで犬戎王のロゾやブネンも現れ山の民の軍と交戦が始まりました。
キタリや壁らも戦場に到着しています。
この隙に橑陽の城はエンポじぃが落としています。
キタリがブネンを討ち、ロゾは壁とフィゴが討ち取り橑陽の戦いは秦軍の勝利となりました。
橑陽の戦いの最終決戦でバジオウは戦う事が出来ませんでしたが、楊端和を守り功績はとてつもなく大きかったと言えるでしょう。
犬戎の残党らも山の民に味方すると舜水樹に告げ、趙からは離脱しました。
朱海平原の戦いでも信が龐煖を討ち取るなどしており、鄴攻めは成し遂げられています。
番吾の戦い
番吾の戦いでは楊端和の山の民の軍は秦左翼に配置され、バジオウがタジフやシュンメンと共に前線にいました。
戦いが始まりますが、李牧が自ら囮となり秦軍を混乱させ、中央の司馬尚の突撃により王翦の本隊が壊滅しました。
楊端和も撤退を決断し、番吾の戦いでは参戦したもののバジオウの活躍はほぼ見られなかったと言えるでしょう。
バジオウの活躍の前に秦の本隊が敗走しました。
趙攻略戦
番吾の戦いの後に秦は戸籍を作成し韓を滅ぼし、趙の攻略に乗り出す事になります。
楊端和率いる山の民の軍も参戦が決まっており、この中にはバジオウの姿もありました。
史実でも趙攻略戦で楊端和が出陣した記録があり、バジオウの活躍も楽しみしたいと思っております。