名前 | ムタ |
登場 | キングダム |
出身地 | 越、ベッサ族 |
武器 | 毒矢、鉞 |
ムタは南越のベッサ族出身の戦士であり、奇妙な格好をした人物でもあります。
越は百越と呼ばれており様々な民族が暮らしている事からベッサ族があると考える人もいるかも知れませんが、一般的には架空の民族だと考えられています。
ムタ自身も架空の人物だと言えるでしょう。
信はムタの奇妙な格好を見て「弱い」と判断しますが、ムタの殺気の前に後退しピンチを迎えました。
嬴政のアドバイスで前に出た信はムタを倒す事になります。
尚、ムタは像をも倒すという毒矢を使わず鉞で信と戦いますが、最初から毒矢を使っていたらムタが勝っていたのではないか?とも考えられています。
ムタは昌文君に斬られ最後を迎えたかに思われますが、実は生きており河了貂に「しびれ矢」を渡し呂不韋の事を告げています。
キングダムの403話でムタと同じ格好をした者が登場し朱凶を吹き矢で倒しており、ムタが生きていたのではないかと考えられる様になりました。
この辺りも合わせてキングダムのムタを解説します。
ムタの追跡
信は漂から受け取った地図を手に黒卑村に行くと嬴政に出会う事になります。
ここから信と嬴政は行動を共にし河了貂の道案内で黒卑村の地下道を進みました。
秦の兵士らは地下道に手を焼き、ここで南越のムタが呼ばれる事になります。
ムタは目の印が付いたヒラヒラを首から下げており、語尾に「だべ」を付け、ずんぐりむっくりとした体型の持ち主でした。
明らかに秦兵とは異質な空気を醸し出していたムタですが、驚異の嗅覚を持っており、足も早く吹き矢で一発で仕留めると述べています。
ムタは「毒矢で殺して、この鉞で小首三つ獲ってくるだ。んだんだ」と述べると、嬴政、信、河了貂の三名を追いかける事になります。
ムタの吹き矢
ムタは信たちを追いかける途中に虎に遭遇しました。
この時にムタが手をつき四本足で移動する様な描写があり、ムタは常人ではない事も分かります。
ムタは虎を見ても臆することなく吹屋で攻撃し、虎の顔面に命中しました。
虎はムタの吹き矢を食らうと一気に血を吐き倒れてしまい、ムタの吹き矢には猛毒が仕込まれている事が分かります。
信とムタの戦い
河了貂に不意打ち
河了貂は山の民出身でもあり、気になってしまい一人で色々と考え込んでいたわけです。
この時に背後からムタが忍び寄り、河了貂に吹き矢で攻撃しようとします。
これを見ていた信が気が付きムタを攻撃した事で、河了貂は事なきを得ます。
ムタを甘く見る信
ムタと信が対峙しますが、ムタは「楽には殺さないべ。覚悟するだべ 小僧っ子」と凄味を見せ威嚇しました。
信はムタが奇妙な格好をしており大口を叩いている割に強そうに見えず、ムタを弱いと判断しています。
しかし、ムタは自信を崩さず「信を殺すのは簡単だ」と述べました。
ムタは毒矢を武器としており、信は恐れを抱く事になります。
ムタの恐怖
ここでムタは吹き矢が越のベッサ族の武器であり、吹屋で多くの敵を倒してきたと言います。
しかし、ムタは最強の武器である毒矢を使わずに信を倒すと述べると両手に鉞を持ち襲い掛かってきました。
ムタの動きは早く信はダメージを受けますが、反撃してムタに傷を負わせる事に成功しています。
ここで嬴政が小屋の中から出て来てムタのターゲットである嬴政、信、河了貂が揃いました。
再び信とムタの戦いとなりますが、ムタは二つの鉞で信を圧倒しますが、信は何とか剣で防ぎ苦しい戦いとなります。
ここで河了貂が信の異変に気付きました。
ムタは信に致命傷を負わせるべく攻撃すると、信は退がろうとしますが、嬴政は「退がるな信っ」と叫びます。
信は自分がムタにビビって後退した事に気が付き前に出てムタを攻撃しダメージを与えています。
信は漂と何度も仕合いを行い剣の技術はありましたが、自分に向けられた殺気を跳ね返す精神力が不足していたわけです。
嬴政曰く「朱凶の徐完を倒した時は怒りで我を忘れたから殺気を跳ね返す事が出来た」との事です。
ムタの敗北
ムタは両手に持った鉞で攻撃を続けますが、ムタの殺気を跳ね返した信は剣のスピードが早くなりムタを圧倒しました。
ムタは胴体を斬られ「脅威ダベ」と言い倒れています。
それでもムタには吹き矢があり、吹き矢を口にし嬴政を狙いました。
信は「政逃げろ」と叫びますが、次に瞬間に昌文君が背後に現れ「我が王に何の真似だ。貴様」と言われると後ろから斬られています。
これによりムタの敗北は決まったとも言えるでしょう。
ただし、この時のムタは死んだふりをしているだけで、実際には死んではいなかったわけです。
ムタと河了貂
河了貂はムタの吹き矢を拾う事になります。
ムタの吹き矢を見て河了貂は「非力な俺にうってつけの武器だ」と述べ矢を探す事になります。
河了貂は倒れているムタを見つけると、服の中を物色しました。
この時に突如としてムタが「そこじゃないべ」と答え河了貂を驚かせています。
ここでムタは「ムタの生命力は脅威だべ」と言ったと思ったら「もうすぐ死ぬべ」と述べるなど、よく分からない行動を取っています。
河了貂はムタの毒矢を探しますが、ムタは「しびれ矢」を渡しています。
河了貂は吹き矢をゲットしますが、ムタは「嬴政について行ってもいいことなない」と伝えました。
ムタは秦の王宮の事を知っており、丞相の呂不韋が嬴政の味方ではない事を知っていたわけです。
この後に、ムタが死んだ描写もなく生死不明の状態となります。
ムタはキングダムの物語からフェードアウトした様にも思われました。
ムタが再登場??
生きているのか死亡したのか分からないムタですが、突如として403話で似た様な人物が現れる事になります。
403話では偽の宦官である嫪毐が重用される事になり、何かを気付いた李斯は朱凶を後宮に入れて探らせました。
ここで趙姫の狙いは国を創る事だと知ります。
さらに朱凶は宦官のはずの嫪毐と趙姫の間に子供がいる事も分かりますが、次の瞬間に吹き矢が飛んできて顔に命中しました。
朱凶を倒した者がムタと同じ服装をしていた事から、ムタが生きていて再登場したのではないか?とも考えられたわけです。
ムタと同じ服装をしていた事から、李斯が派遣した朱凶を倒したのはベッサ族の戦士だという事は間違いないでしょう。
しかし、作中では「ムタ」だとは述べておらず、ムタと同一人物なのかは分かりません。
403話で登場したベッサ族の戦士がムタなのかはキングダムの作者である原泰久先生でないと分からない部分でもあります。
尚、毒の吹き矢はベッサ族の武器ではなく、ムタのオリジナルの武器だとする説もあり、403話で登場したベッサ族の戦士はムタだとする意見もあります。