
介億は漫画キングダムに登場する人物で、昌平君の側近でもあります。
キングダムでは実在の人物と架空の人物が織り交ぜられて登場しますが、介億は残念ながら架空の人物です。
介億は蕞の戦いでは北壁を守りますが、蕞城全体のバランスを考えて行動しており、勝利の立役者の一人となりました。
鄴攻めの後にはダミーの補給部隊として、趙の扈輒と対峙し、ここでも役目を見事にこなしています。
韓非子を秦に迎え入れる話になった時は、秦の特使となり韓の朝廷では、堂々と振舞っています。
こうした事情から、介億は昌平君の陪臣という立場にいながらも、軍事、外交など様々な能力に優れている事が分かるはずです。
尚、キングダムのラスボスは昌平君という説があり、史実でも昌平君は項燕と共に秦軍と戦う事になります。
キングダム公式ガイドブックでは介億は昌平君への忠誠心が99になっており、介億も昌平君と共に行動し、最終的に秦と戦うのではないかと感じました。
蕞の戦い
援軍
蕞の戦いが介億における最初の、大きな活躍だと言えるではないでしょうか。
函谷関の戦いで合従軍は函谷関を抜く事が出来ず、楚の汗明、韓の成恢らが戦死するなど大損害となっていました。
李牧は合従軍の精鋭を引き連れて咸陽を目指しますが、秦では嬴政が自ら兵を率いて、蕞を守備する事になります。
これにより蕞の戦いが勃発しました。
この時に、昌平君の側近である介億は100の兵を引き連れて、蕞防衛軍に加わっています。

呂氏四柱の昌平君の側近の介億の登場には、皆が驚いたと言えるでしょう。
さらに、介億の兵には指揮官クラスが50人も含まれており、士気が高まる事になります。
河了貂は軍師養成学校で講師の介億には、お世話になっており興奮を隠せませんでした。
さらには、蒙毅、江亜、金良も援軍として現れています。
蕞の戦いでは、正面の南門を嬴政や信ら飛信隊が守り、壁が東、昌文君が西、そして介億は正面(南)の反対側である北壁を守る事になりました。
バランスの取れた采配
蕞の戦いは民兵が大半であり、当然ながら苦戦しました。
こうした中で、嬴政も負傷する事態となります。
蕞は六日目になっても落ちず、耐え抜いている理由は嬴政の鼓舞と介億の存在にありました。

介億が守備する南壁は最も敵の攻撃が薄い場所であり、介億は機を見て自分の兵士の一部を昌文君の西壁や壁の西壁に送っていたわけです。
介億には派手な戦いの描写はありませんが、蕞の城を根本から支えている存在でもありました。
キングダムの解説を見る限りでは、介億がいなければ、蕞はとっくに陥落していた事になるでしょう。
これだけでも、介億に軍師としての資質がある事が分かるはずです。
蕞が危機的な状況になり配下の多鬼と多字が討死した時は、自ら前線に出て戦っています。
介億は自ら前線に出るだけではなく、この時も西壁に三百の援軍を送っています。
自らも極限の状態にありながらも、介億の目的は城を死守する事であり、援軍を送り続けたわけです。
蕞は楊端和率いる山の民が救援に来た事で、戦況は一変し李牧率いる合従軍は撤退しました。
蕞の戦いはクライマックスの龐煖と信の一騎打ちなどに目がいきがちですが、介億の活躍も極めて大きかったと言えるでしょう。
鄴への兵站
しかし、元々は王翦の策で兵糧攻め対決となっており、秦軍は兵糧不足という問題があったわけです。
この時に秦の朝廷では乱れますが、蒙毅が昌平君が既に手を打っていると告げています。
昌平君は介億を補給軍の対象とし、介億は水軍で列尾に向かいました。

列尾の近辺に来ると、介億は補給部隊を後方に留め趙の扈輒の軍と対峙する事になります。
しかし、介億と扈輒の戦いにはならず、後方を襲撃した舜水樹が兵粮俵を焼きました。
俵の中を確認すると兵粮は入っておらず、ここで介億は「想定より早くバレてしまった」と呟いています。
秦の本命は東の斉の兵糧であり、王翦はこうなる事を予想し、昌平君に斉から兵糧を運ぶ様に依頼していたわけです。
斉王建は倍の価格で、秦に兵糧を売り輸送しました。
介億の兵粮輸送はあくまでも、ダミーであり、趙軍を引きつける為の策でもありました。
それと同時に、李牧も気付きましたが、趙の悼襄王の命令で既に邯鄲に移送されている状態でした。
原泰久先生としては、李牧が戦場に残っていれば、斉からの補給を阻止出来たのではないか?と読者に思い込ませたかったのでしょう。
ダミーとは言え、介億は兵站を扱っており、兵站にも優れている事が分かります。
韓への使者
特使・介億
秦の朝廷では韓非子を必要とし騰、録嗚未、李信らを護衛として使者を派遣しました。
この時に、秦の特使となったのが介億だったわけです。
介億は本来なら昌平君の配下の者であり、嬴政からしてみれば陪臣(臣下の臣下)に過ぎませんが、大抜擢された形になるのでしょう。
介億が陪臣の状態で特使になったのか、位を与えられて特使になったのかは不明です。
しかし、介億は臆する事もなく「敵国との外交は”化かし合い”だ。呑まれると敗れるぞ」と述べました。
韓王安に謁見する事になりますが、傍らには洛亜完、ヨコヨコ、寧姫らがおり、韓の朝廷は威厳に満ちており、李信や録嗚未は直ぐに場に呑まれました。

こうした雰囲気の中で、介億は堂々と自己紹介をし挨拶をしています。
韓王安は同盟の任期の延長などを伝えますが、介億は「韓非子を秦に招く」事以外の権限を持ち合わせていないと告げました。
しかし、韓の張宰相は「韓非子の話をしている」と告げ、韓非子が秦に行く条件が、秦韓同盟の延長だという事に気付きました。
介億と張宰相の話は水平線となるかに思えましたが、介億は韓非子を迎える為に多くの財貨を用意し、護衛を六大将軍の騰将軍にするなど、異例な程の礼を尽くしており、無下に追い返せば、面子を潰された秦が韓を攻めると告げる事になります。
介億は秦の国力を使って韓を脅したと言えます。
洛亜完が「脅し」かどうかを確認すると「滅相もない」と述べて、韓を心配しての言葉としました。
介億の激昂
韓王安の言葉により、韓非子が呼ばれました。
韓非子は姿を現しますが、特使の介億ではなく、信に語り掛け問答を求める事になります。
この時に、韓非子はどもりながらも「クソみたいな秦の国」発言をしました。
韓非子の言葉に激昂したのが介億であり、韓非子が特使の介億を差し置いて信と問答した事と「秦国をクソのような国」と述べた事を問題視したわけです。
特使の介億にとっては、聞き捨てならない言葉でもあったのでしょう。

介億は韓王安に「韓は侮辱、挑発を繰り返し、秦と本格的な戦争状態に入る」という事でいいのか?と問い詰めました。
ここで韓非子が「強国の代表が安易に脅すな」と告げると、介億は「なぜ韓非子が秦をクソ呼ばわりしたのか」問います。
韓非子が嬴政がクソだと思う部分を指摘しますが、今度は信が反論しました。
騰の言葉もあり、信は心の思いをぶつけ、最終的に韓非子は秦に行く事になったわけです。
これよりに、介億は使者の役目を果たしたと言えるでしょう。
介億の特使に関しては、様々な評価があるかと思いますが、言うべき事はちゃんと言っており、及第点はあったと感じました。