春秋戦国時代 未分類

晋の幽公は盗賊に襲われ最後を迎える

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宮下悠史

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名前晋の幽公
本名姫柳
生没年生年不明ー紀元前416年(異説あり)
勢力
コメント晋の公室の領土は絳と曲沃のみになっていた。

晋の幽公は戦国時代の晋の君主です。

春秋時代の中期では晋の文公が覇者となるなど、中華で最強とも呼べるほどの国でした。

しかし、晋の幽公の時代になると、晋の公室は僅かな所領しか持たず、多くの地は臣下のの領地となっています。

晋の幽公の時代に趙襄子が亡くなると、魏の文侯が晋の正卿となりました。

この時代になると主君である晋の幽公よりも魏の文侯の方が圧倒的に権勢を持っていた事は間違いないでしょう。

史記の記述を見ると晋の幽公は街で夫人と遊んだ後に、盗賊に襲撃され亡くなった事が記載されています。

晋の幽公が殺害された後に、魏の文侯が晋の混乱を収め晋の烈公を擁立しました。

晋の幽公が最期を迎えた話しですが、晋の幽公と魏の文侯の対立があったのではないかとする説もあり、合わせて解説します。

晋の公室の弱体化

晋の哀公が没すると、晋の幽公が即位しました。

晋の幽公が即位した頃の晋の状況として、次の記述が史記にあります。

※史記 晋世家より

幽公の時代になると、晋の公室は畏れ、かえって韓・魏・趙の君に参朝した。

晋の公室の領土は絳と曲沃を領有するだけであり、その他の地は全て三晋(韓・魏・趙)の所領となっていた。

晋の公室は過去には春秋五覇と呼ばれる君主を輩出し中華で最も強勢でしたが、上記の記述から見る影もない様な状態になっている事が分かるはずです。

曲沃は晋の武公が本家を倒すのに本拠とした地であり、絳は晋の首都となっており、首都と発祥の地以外は全て三晋の所領となっていた事が分かります。

韓、魏、趙の君主らも晋の公室の聖地とも言うべき、絳と曲沃だけは手を出さなかったのでしょう。

これを見ると、晋の幽公は無力の様に思うかも知れませんが、実際には晋の君主は名目上とは言えの主君でもあります。

晋の正卿となっていた魏の文侯は晋の幽公の権威を利用して、勢力拡大を図っていたのが現状だと言えるでしょう。

戦国時代の初期では覇者体制が存続していたとも考えられています。

晋の幽公の最後

史記の晋世家によると晋の幽公の18年(紀元前416年)に晋の幽公が盗賊に襲われた話が掲載されています。

晋の幽公は夫人に淫し夜半に遊ぶために邑内の街に行きました。

この時に、晋の幽公は盗賊に襲われ最後を迎えた事になっています。

晋の幽公の最後ですが、今本竹書紀年では盗賊ではなく大夫の秦嬴が幽公を殺害した事になっており、古本竹書紀年では晋の幽公の夫人である秦嬴が晋の幽公を手に掛けた事になっています。

晋の幽公の死で晋は混乱するわけですが、魏の文侯が兵を率いて晋の乱を収束させ、晋の幽公の子である晋の烈公を立てる事により収めました。

晋の幽公の最後は資料によって違いますが、晋の幽公が何者かに殺害された事は間違いないのでしょう。

尚、史記の六国年表によると、晋の幽公が殺害されたのは紀元前420年の事となっており、資治通鑑外紀では紀元前422年の出来事となっています。

晋の幽公と魏の文侯の対立はあったのか

晋の幽公が殺害されてしまった裏には、魏の文侯との対立があったのではないかとする説があります。

当時の魏の文侯は呉起を用いるなどして、秦の領土である河西の奪取を狙っていました。

晋の幽公の夫人である秦嬴はの出身であり、晋の幽公は夫人の姻戚関係を理由に、魏の文侯による対秦戦争に反対したとする説です。

こうした理由から、晋の幽公と魏の文侯の間に対立が生じていたのではないかと考えられます。

魏の文侯が晋の幽公を暗殺し、秦嬴が仕組んだと称して出兵した可能性もあるという事です。

魏の文侯が出兵し、晋の混乱を収束し、晋の烈公を即位させた事で、魏の文侯が晋の公室への影響力を強めた事は確実でしょう。

晋の幽公が秦から来た夫人に殺害されたとなれば、に対し戦争を起こす理由にもなります。

晋の幽公が亡くなった時に最も得をしたのが魏の文侯であり、魏の文侯による晋の幽公の暗殺があったのではないかとも考えられるわけです。

先代:晋の哀公次代:晋の烈公

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