古代日本 日本神話

天孫降臨のあらすじをわかりやすく解説

2023年12月19日

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宮下悠史

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名前天孫降臨
読み方てんそんこうりん
記録日本書紀、古事記など
時代日本神話
場所高千穂町、高千穂峰など
コメント天孫である瓊瓊杵尊が地上に降臨した話

天孫降臨は瓊瓊杵尊高天原から高千穂の地へ降臨した事を指します。

天孫降臨の意味ですが、「天」である天照大神の「孫」である、瓊瓊杵尊が地上に降臨(降り立った)事を指します。

天孫降臨では途中で猿田彦とアメノウズメの出会いがあったりと、見せ場も存在している状態です。

尚、天孫降臨では天照大神の天岩戸事件で活躍した多くの神々が、瓊瓊杵尊に同行しました。

瓊瓊杵尊が地上に降り立った事で、日本神話は地上へと物語を進める事になります。

天孫降臨が日本神話の折り返し地点とも言ってもよく、物語は後半へと差し掛かるわけです。

天孫降臨には謎があり、それらもわかりやすく解説します。

あくまでも、この記事は天孫降臨のあらすじを分かりやすく解説するのがメインとなっており、詳細に関しては、それぞれの人物の記事を読むようにしてください。

尚、天孫降臨の地が韓国だとする説もあり、合わせて掲載しておきました。

天孫降臨の地は一般的には、宮崎県の高千穂町と高千穂峰のどちらかではないかと考えられています。

場所
高千穂町宮崎県
高千穂峰宮崎県と鹿児島県の間

天孫降臨のあらすじ

天孫

天照大神高御産巣日神らは出雲の大国主から国譲りを実現させました。

これが出雲の国譲りの話です。

建御雷神から地上を平定したとする情報が高天原にもたらされると、天照大神は養子としていたアメノオシホミミを地上に派遣しようとしました。

アメノオシホミミはスサノオとの誓約で誕生した神です。

しかし、アメノオシホミミは地上へ行くのを嫌がり、代わりに子の瓊瓊杵尊を推薦しました。

天である天照大神の孫が瓊瓊杵尊であり、瓊瓊杵尊は天孫となるわけです。

瓊瓊杵尊が地上行きを了承した事で、天照大神は三種の神器を与え思金神やアメノウズメ、アメノタヂカラオ、天児屋命らと共に地上に向かう事になりました。

これにより、天孫降臨が行われる事になります。

尚、天孫降臨で同行した天児屋命が中臣氏の祖だともされています。

大化の改新で活躍した中臣鎌足の一族が政界を牛耳る藤原氏となりますが、藤原氏が天皇家から皇位簒奪を考えなかったのは、天孫降臨の時代から天皇家の家来であり、そもそも皇位簒奪の思想が無かったからではないか?ともされています。

天の八衢と猿田彦

天孫降臨を成し遂げるべく地上に向かった瓊瓊杵尊の一行ですが、分岐点である天の八衢に差し掛かる事になります。

ここで高天原や地上を照らす巨人(猿田彦)の様な神に出会いました。

瓊瓊杵尊の一行は怪異ともいうべき猿田彦を見ると呆然としますが、天照大神アメノウズメとコンタクトを取り、猿田彦に近づくように命じました。

アメノウズメは猿田彦と話をし、猿田彦は瓊瓊杵尊が行う天孫降臨のメンバーに加わる事になります。

尚、天孫降臨の道中である天の八衢で出会った猿田彦とアメノウズメは後に結ばれる事になります。

天孫降臨と高千穂

猿田彦を道案内とした、瓊瓊杵尊は高千穂に降り立つ事になります。

これにより天孫降臨が成し遂げられました。

天孫降臨を成功させた瓊瓊杵尊は次の様に述べています。

韓の国に向き合い、笠沙の御崎に繋がっており、朝日をしっかりと浴びる事ができ、夕日が照らす輝く国である。

ここは他の土地ではありえない様な、良質な地である。

儂はこの地に壮大なる宮殿と柱を立てて住む事に致そう。

瓊瓊杵尊は現在の宮城県高千穂もしくは、高千穂峰に天孫降臨したと考えられているわけです。

尚、天照大神の勢力は天孫降臨の前に、大国主の出雲を制圧しています。

それにも関わらず、天孫降臨の地が出雲ではなく、宮崎県の高千穂だというのは、日本神話の謎でもあります。

天孫降臨の後に猿田彦は伊勢に帰国し、アメノウズメが同行し結ばれる事になりました。

瓊瓊杵尊は大山津見神の娘であるコノハナサクヤヒメと出会いイワナガヒメと共に貰い受けますが、イワナガヒメを実家に帰らせてしまいました。

これにより瓊瓊杵尊は神としての永遠の命を失う事になります。

これが天孫降臨のあらすじです。

天孫降臨が終わると日本神話は日向三代へ物語は移行する事になります。

尚、第19代の允恭天皇の時代に「天孫降臨のお供をした」などと氏姓を偽る者が多くおり、盟神探湯で正した話も残っています。

天孫降臨で瓊瓊杵尊のお供をしたというのは、非常に名誉な事であり多くの者が偽って述べていた事も分かるはずです。

天孫降臨の地が韓国だった!?

天孫降臨の地が朝鮮半島南部の韓国だったのではないか?とする説が存在します。

瓊瓊杵尊が天孫降臨を行った後に「韓の国に向き合い」という言葉が出てきます。

これを見て「天孫降臨の地は韓国だったのではないか?」とする説があります。

既に否定された説ですが、騎馬民族征服王朝説でも瓊瓊杵尊が韓国にいた事になっているわけです。

見方によっては、確かに瓊瓊杵尊が韓国におり、天孫降臨の地は韓国だと思うかも知れません。

しかし、日向の高千穂峰の北には韓国岳があります。

これを考えれば、天孫降臨の地は韓国ではなく高千穂峰と考えた方が自然だと感じています。

個人的には天孫降臨があったとすれば、現在の高千穂町か高千穂峰が有力だと感じました。

尚、韓国の意味は「空の国」であり、何もない場所だともされており、スサノオ高天原から追放され新羅に降り立った時に、その地を立ち去っています。

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