その他 三国志

呂公は落石で孫堅を討ち取っていた!?

2022年3月21日

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宮下悠史

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名前呂公(りょこう)
生没年不明
時代後漢末期、三国志
勢力劉表
年表191年or192年 落石で孫堅を討ち取る
コメント英雄記にのみ記録がある人物
画像三国志14(能力値は最下部)

呂公は陳寿が書いた正史三国志の本文には記述がありません。

しかし、裴松之が記した注釈の部分である『英雄記』に名前が見られる人物です。

英雄記に書かれた呂公の記載は一カ所しかなく、孫堅を落石で討ち取った事が記載されています。

孫堅は当時では董卓をも警戒し、多くの諸将が実力を認めていました。

その孫堅を討ち取った呂公の功績は極めて大きく、窮地に陥った劉表を救ったとも言えるでしょう。

ただし、残念な事に呂公に対する記述は、英雄記の孫堅を討ち取った一カ所しかありません。

さらに言えば、「呂公」と言うのは、尊称の一つであり本名ではない可能性もある様に思います。

因みに、末期や楚漢戦争で活躍した劉邦の妻・呂后の父親も「呂公」と呼ばれていますが、全くの別人なので注意が必要です。

正史三国志の呂公

董卓が洛陽から長安に遷都してしまうと、反董卓連合は瓦解してしまいました。

関東の地では、汝南袁氏袁術派と袁紹派に分かれて争う事となります。

袁術に味方したのが孫堅、陶謙公孫瓚などであり、袁紹に味方したのが曹操、劉表などがいました。

袁術は孫堅に劉表を攻撃する様に命じ、孫堅は劉表を追い詰めたわけです。

この戦いで呂公も敗れたのか、孫堅に追跡される事となります。

孫堅は劉表を圧倒した事で気を良くしたのか、孫堅は武装する事も無く油断していました。

孫堅を発見した呂公は山をつたって、孫堅に近づきます。

孫堅を発見した呂公の部下が石を落とし、孫堅の頭に命中しました。

これにより、孫堅は命を落とした事から、呂公は起死回生の一撃を孫堅に食らわせた事になります。

英雄記には落石が命中した孫堅の「頭が破れ即死した」とあり、落石が気持ちよい程に孫堅の頭に直撃したのでしょう。

孫堅が亡くなった事で、劉表は危機を脱出した事になります。

呂公は大金星を挙げたと言っても過言ではないでしょう。

ただし、正史三国志における呂公の記録は、これだけであり、この後に呂公がどの様になったのかも不明です。

三國志演義の呂公

三國志演義でも董卓が長安に遷都した後に、劉表は孫堅に攻められ窮地に陥っています。

劉表配下の黄祖は張虎や陳孫などを孫堅の軍と戦わせますが、孫堅の長男である孫策に討ち取られるなど惨敗しました。

しかし、劉表の軍師とも言える蒯良は呂公に策を授け、落石により孫堅を討ち取っています。

孫堅を討ち取ると孫堅軍の敗走が始り、呂公も追撃戦に参加しました。

三國志演義だと追撃の最中に、孫堅配下の筆頭とも呼べる程普と出くわしてしまい討ち取られています。

正史三国志には呂公の最後が書かれておらず、呂公の最後は史実にはない羅貫中のオリジナルだとも考えられます。

呂公は本当に孫堅を討ち取ったのか?

正史三国志の注釈・英雄記を見ると、既に述べた様に確かに落石により、孫堅を討ち取った記述があります。

しかし、本当に呂公が孫堅を討ち取ったのか?に関しては、分からない部分も多いです。

正史三国志の孫堅の最後に関する注釈では「英雄記」だけではなく「典略」も記載されています。

典略では黄祖の部下が伏兵として、孫堅の前に立ちふさがり、弓矢で孫堅を討ち取った事になっていました。

「英雄記」も「典略」も無防備で油断していた孫堅を討ち取ったのは同じですが、どちらが正しいのかは分かりません。

孫堅は呂公の落石で命を落としたのか、黄祖の部下の弓矢で命を落としたのかは不明です。

それでも、石で強大な敵である孫堅を討ち取った辺りは、ゴリアトを討ち取ったイスラエルのダビデを彷彿させる部分も感じました。

それを考えれば、呂公は三国志版のダビデと言えるのかも知れません。

ダビデと呂公では英雄としての器が違い可能性も十分にあるのですが・・・。

呂公の能力値

三国志14統率51武力60知力48政治23魅力42

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